第6話
菅谷からお小言を戴き、俺も少しだけ反撃を試みる。
「だから、言ってんだろ。柄じゃねーんだよ。生徒会に関しては仕方がなくやってんの。」
が、礒部の奴がまた、俺の黒い歴史をほじくり返してきた。
「ハジメちゃん…。ハジメちゃんの悪い印象を少しでもクリ~~ンにするためにって学校が生徒会というチャンスをくれたんじゃん。去年やらかした件、まだみんな忘れてないんだよ。」
何気ない様子で礒部が言い出したことを、若干怒り交じりに菅谷が止める。
「礒部、その話をここでするんじゃないよ。」
「悪い…って、さっきから俺謝ってばかりだな。」
「礒部、騒ぐのはいいが飯はどうすんだ?時計をみてみろ。オーダー止まるぞ?」
「あっ、ヤバっ急がなきゃ食いそびれる。買ってくるから待っててくれよぉー。」
「いや、ムリだから。ここ二人席だし。」
「とにかく行ってくるわ。おっ、菅ちゃんはAか・・・。」
ちゃっかり菅谷の定食を確認してから礒部は、定食を買いに行くのであった。
「さて菅谷、俺らも急いで食おうぜ。早くしないと午後の予鈴が鳴っちまう。」
「あぁ、俺の定食も冷めちまう。うん、やっぱ生姜焼きは旨いよ。しかし、礒部は口が軽いからな。ハジメも、もう少し気をつけろよ。」
「おう、わかってはいるんだけどな…。」
「いや、普段はここまで短気じゃないだろう?なんか嫌なことでもあったのか?」
「さっきな、学食にバスケ部のエース様と瞳が入って来たんよ。んで、エース様と目が合ってしまったんですよ。瞳の件はとっくに吹っ切れたと思っていたのだけどな。俺は寧ろあの男の方に、まだムカついているらしいな。」
苦笑いしながら伝える。
「マジか…珍しいな。ビビッてお前の前には出てこれないと思ってたよ。」
「そんなことないと思うぞ。単純に背が高いから割と目につくということもあるけど。なんというか見せつけてくれるよな。まぁどうでもいいけどよ。」
そんなんことを話しているうちに礒部が戻ってきた。
「あっ、待っててくれたのね。心の友よ。って、椅子借りてこなきゃ。」
そのあとは、少ない時間で、くだらない話をしながら昼飯を食い、教室へ戻ったのだが、戻る途中でアクシデント発生。
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