EP.1 無限の大空

無限の大空たいくうへ 

EP.1 無限の大空へ


北暦5995年グラコロ暦1月57日

 リヴァプール及びキロントン王国 ランドン村 病院


んぎゃーんぎゃー

んぎゃーんぎゃー

と男女の赤子が生まれる


北暦6005年 とある家のリビング


テレビ「ベイ合衆国内戦が始まり年が20年経ちました。現在の状況はこの通りになっており、民主主義者を中心とする…」


??「ねぇユウタ」


ユウタ「どうにたの?リン」


リン「もしかして前世?の記憶ある?」


ユウタ「あるな、撃墜された記憶がちゃんとある」


リン「奇遇だね、私もあるんだよね、2020年7月、△⬜︎の上空で出会った赤中隊のJ-20に落とされた記憶がね」


ユウタ「知ってると思うが2020年5月5日の⬜︎△さ」


リン「もしかして魔法転生ってやつ?」


ユウタ「そうなのかも…でもこの世界は魔法もあるし、テレビもスマホも銃火器も飛行機も海軍艦も色々な」


リン「だよね…1番一般的なのが飛行機ってのもまたすごいよね」


ユウタ「なんだ?また二人で空を飛んで見るか?」


リン「ならそうしよう?」


ユウタ「そしたらまた結婚してくれるか?」


リン「そうじゃなくてもするよ?他の人とは気が合わないだろうし、秘密を共有しちゃったからね」


ユウタ「ありがとうな…さてそろそろ母さんに呼ばれるかも」


リン「そろそろごはんの時間だね、ウチいないからそっち行ってもいい?」


ユウタ「一緒に呼ばれるんじゃない?」


????「ユウター、リンちゃん?ご飯だよー」


リン「サカエルおばさん今行くよー」


サカエル「早く来なさいよー」


リン「いこう」


ユウタ「そうだな」


ユウタ宅 


サカエル「今日は焼き飯よ」


リン「やったー」


サカエル「リンちゃん好きだんね」


リン「おばさんの料理美味しいんだもん」


サカエル「褒めても何も出ないわよ、ところで二人で話してたみたいだけどなんの話してたのかしら?」


リン「将来について話したのー」


サカエル「なりたい職業があるの?」


リン「パイロットだよ」


サカエル「ユウタは?」


ユウタ「同じくパイロットだよ」


サカエル「もし今すぐなれるとなればやるかしら?」


ユウタ「なれるんならいつでもじゃない?」


リン「うん、いつでもやりたいな」


サカエル「なら善は急げよ、ぱぱっとご飯食べなさい」


その後、猛勉強が始まった


北暦6010年 1月57日

二人が15歳の誕生を迎えたその日

早朝7時


サカエル「ユウタ、荷物まとめた?」


ユウタ「一応まとめたけどこれからどこに行くんだよ」


サカエル「秘密よね、リヴァー」


リヴァー「だな」


コンコン


サカエル「来たわ」


????「サカエルさん、お久しぶり」


リン「お久しぶりです」


サカエル「お久しぶり」


ユウタ「アルテムさんお久しぶりです」


アルテム「あら、ユウタくん大きくなったのね」


ユウタ「リンと同じ歳ですよ?」


リン「身長なら勝ってるもんねー」


アルテム「男の子はこれからよ?」


????「少し遅れたかな?」


リン「あ、パパが来た」


サカエル「ミハイルさんもお久しぶりです」


ミハイル「ああ、お久しぶり」


リヴァー「準備はいいかい?車の準備はできたよ」


車庫からメガクルーザーを出して言う


サカエル「みんないいかしら?」


リン「オールクリア」


ユウタ「問題なし」


アルテム「ええいいわ」


ミハエル「僕も問題ないね」


サカエル「なら乗りましょ」


とメガクルーザーに乗り込み数十分


ランドン空港に着く


リン「久しぶりに来たね」


ユウタ「って言ったって2週間前に免許を取りに来たじゃん歩いて」


リン「もう歩きたくないよ…」


サカエル「少し待っててね」


と車をおり事務所の方へと歩いててゆく


数分後

車に戻ってき


サカエル「さ、行きましょ」


と車は空港ゲートを通り、ハンガーへと向かい、最奥の12番ハンガーの脇に停めらる


リヴァー「ここだよね?」


サカエル「そうね、降りましょうか」


降り、サカエルは側面に周りにドアを開け入り、メインゲートを弄り開ける


リン「何かなぁ?」


ユウタ「さあ」


とゆっくりゲートが開き、電気をつけるとそこにはF-14tomcatが駐機してある


リヴァー「ああ…久しぶりに見たよこの気持ち位ほどの流線形…」


サカエル「ユウタ、リン今日からこれが君たちの愛機よ、今の気分は」


リン「最高だよ!ねえユウタ」


ユウタ「ああ」

悠太は機体の確認のために側面に回ると…垂直尾翼にAIM-9を突き刺そうとしている大天使ミカエルが描かれている


ユウタ「ミカエル…?」


ミハエル「これって…伝説のF-14Dミカエル、そのパイロットって…」


サカエル「そうよ、私よ」


リヴァー「僕は火器管制員兼整備士だよ」


ミハエル「嘘だろ…てっきり男かと思ってた…」


リン「このキルマークはSu-27…?こっちはレーダー」


サカエル「懐かしいわね、この子でSu-27相手に格闘戦したの懐かしいわね」


リヴァー「あの時はここに帰ってきた時おやっさんにめちゃくちゃ怒られたよね」


ミハエル「おやっさんって?」


サカエル「この機体の機付長だよ、名前はなんだったかな」


????「アナスタシア・メドッソだよ」


サカエル「うわおばけだ」


メドッソ「バカ言え、まだ生きとるわい」


ユウタ「アナスタシアさん、この機体はいつごろに飛べるようになるんです?」


メドッソ「メドッソかおじいちゃんでいい、こいつは燃料を入れれば今すぐにでも飛び上がるさ、なんだって天災メカニックの俺がやったんだからな、まあ指示出ししただけで弟子たちだが、安心しろエンジンも計器も何もかもが新型さ、乗ってみろ坊主」


ユウタ「トムキャット確かここに」

と前部ランディングギア周りを触り


ユウタ「あったこれだ」

折りたたみステップを展開させる


メドッソ「よく知ってるな」


ユウタ「数年前にマニュアルを読んでね」

軽々キャノピーを開ける


ユウタ「これは…」

コックピット内はグラスコックピット化され、F-22やF-35と同等レベルの電子化がなされている


メドッソ「すげぇだろ?基本システムはF-35から引っ張ってきて配置とかはSu-35を参考してるんだ、JL-9並とは言わんがこの老兵はまだ頑張るんだ俺も頑張らなきゃな」


リン「火器管制もすごい…」


メドッソ「火器管制員の仕事はわかってるよな?」


リン「もちろん、中大型空対空ミサイル、対地対艦兵装、レーダーの管理でしょ?」


メドッソ「さすが、サカエルだちゃんと指導してる、だけど一つだけ足りてないことがある」


リン「なに?」


メドッソ「1番席に対する癒しだよ」


ユウタ「フッン」

と鼻で笑う


リン「おい」

と隙間から肩を叩く


ユウタ「わ、悪かったからや、やめろよ」

と笑いを堪えながら言う


リン「覚えとけよ〜」


アルテル「あらあらお熱いこと」


リン「もーお母さんも〜」

と二人は機体から降りる


メドッソ「なんだ?付き合ってたりしないのか?」


ユウタ「まあ、付き合ってると言えばそうかな」


リン「結婚できる歳になれば入れるかなー」

と言うとユウタを除く全員が驚いた顔をする


ミハエル「お前今なんて…」


リン「だから18になったら結婚するって…」

と言うとミハエルは涙をこぼし始める


リン「え?え?お父さん!?」


ユウタ「嬉しいんだよ…」

リンの肩に手を乗せる


リン「そっか…そうだよね…お父さん、結婚する時にはちゃんと戻ってくるからさ、待っててよちゃんと花嫁姿でくるから」


ミハエル「…わかった約束だぞ」


リン「わかってる」


ユウタ「(これじゃどっちが親かわからんな)」


メドッソ「話を分断して悪いがお前らいつ飛ぶんだ?もし今からならいい仕事があるぞ」


ユウタ「内容は?」


メドッソ「これだ」


リン「中身は…」


ユウタ「767の護衛か」


メドッソ「そうだ、3日前にプロイーセン領空を飛行中の別会社の輸送機が空賊に撃墜されてな、パイロットは無事だったがな、もしかしたら旅客機も狙われるかもしれないから護衛依頼が来てるんだ、生憎この空港はサイズの割にファイターが少ないものでな、それで依頼だよ、目的地はサツマ・サンクートベルク空港、距離はここから1110km報酬は使用した弾薬代と10万トニーだよ」


リン「なら受けなきゃいけないね」


ユウタ「だな」


メドッソ「となれば」

携帯を取り出しどこかへ連絡する


すると一台のR-11Refuelerとミサイルを牽引したカードが数台来る


メドッソ「早く搭載しろ!」


弟子「サー」


メドッソ「武装はこれや」

とバインダーを渡す


ユウタ「AIM-120Cを6発、AIM-9Lを4発かそれとドロップタンク2本とトラベルポッド2本?どこにつけるんだ?」


メドッソ「機体端の2発セットのワインダーの下にもう一つパイロンがあるだろ?」


ユウタ「ああ、スパローが付く場所だね」


メドッソ「そこに搭載だよ、小型の増槽もいけるが固定基地にするまではつけとけ」


ユウタ「了解、総積載重量は2,853kgか」


メドッソ「フェニックスを腹に4本摘むよりかも軽いしな」


ユウタ「編隊の仲間は?」


メドッソ「それなんだが…クセの強い機体ばかりでな、F-14みたいな機体を持ってたんだ」


ユウタ「癖の強い機体?」


メドッソ「Me262って知ってるか?」


ユウタ「黎明期のジェット戦闘機だろ?」


メドッソ「ああ、それにAIM-9を搭載したやつでな…」


ユウタ「ああ…パイロットの腕は?」


メドッソ「そりゃ一流さ、休暇でここに飛んできたら巻き込まれたらしいんだよ」


リン「かわいそう…」


弟子「師匠!積み込み完了しました」


メドッソ「わかった、二人とも目的地のサツマ・サンクートベルク空港に着いたら俺の最高の弟子がいるからよろしくな、そいつに整備を頼んだら食いついてくるさ」


ユウタ「ありがとうございます」


リン「お母さんにお父さん、サカエルおばさんにリヴァーおじさん、行ってくる」


ミハエル「娘を頼んだぞユウタ!」

涙ぐみながらいう


ユウタ「ああ」

機体に乗り込み


ユウタ『聞こえる?』


弟子『はい』


ユウタ『いくよ、ロール左右、ピッチアップダウン、ヨー左右』


弟子『問題ないです』


ユウタ『了解』


リン「兵装管理システム問題なし、パイロン異常なし」


ユウタ「エンジンスターターオン」


キィィィィィィィンとF110-GE-129が唸り始める


ヴォッとエンジンが点火する


ユウタ『エンジンアイドル、スロットルオープン、自走開始』

と格納庫を抜ける


管制塔『こちらランドン管制塔、貴機のコールサインは?』


リン「コールサインはファルコンで」


ユウタ『コールサインファルコン』


管制塔『ファルコン、了解、L09側より離陸せよ、LIA013便が生む乱気流に注意されたし』


ユウタ『ならばこちらを優先離陸させてほしい』


管制塔『少し待ってくれ…わかった、ファルコン、優先離陸を許可する、滑走路にて待機せよ』


ユウタ『了解』


と滑走路端に着き

各種チェックリストをこなし


ユウタ『離陸許可を願う』


管制塔『ファルコン、離陸を許可する、しっかり守ってくれよ』


ユウタ『了解』

スロットルを離陸推力位置にセットし加速を開始しなんなりと離陸をこなし空中待機する


その後767とMe262も離陸し

護衛体制に入る


リン「そういえばMe262の方は足りるの?」


ユウタ「さあ、編隊を整えたら聞いてみるか?」


リン「そうだね」


と767の上方にピッタリとくっつく


ユウタ「767の速度は?」


リン「766kmを維持してるよ」


ユウタ「ならこっちも766に設定してっと」


オートスロットルを起動する


ユウタ「よし、無線はどうするリンがするか?」


リン「オッケー」『こちらファルコン、Me262、貴機のコールサインは?』


???『おお、女性か…コールサインはイェーガーだ』


リン『イェーガー了解』


イェーガー『貴女のタックネームは?』


リン『フェアリーです』


イェーガー『パイロットさんは?』


ユウタ『サーヴァント』


イェーガー『空賊は襲ってこないだろうけどよろしくな』


リン『どうして襲ってこないって?』


イェーガー『貨物機相手ならまだしも旅客機ならこないだろ』


リン『そうなんですか…』


イェーガー『総飛行時間はどのくらいなんだ?』


ユウタ『自由飛行はこれがはじめです』


イェーガー『なに?その機体でか?』


ユウタ『お下がりですからね』


イェーガー『そういうことか…』


10分後、領空の境目に入り、もう少しで到着という所でレーダーに複数の反応を探知した


リン「アンノンウン補足、左方距離70km、速度950km、高度8000、数12」


ユウタ「間違えなく空賊だろうな」


リン「どうする?」


ユウタ「機種は?」


リン「不明だよ」


ユウタ「そうだよなぁ」


リン「無線で通達入れとくね」『こちらファルコン』


LIA013『LIA013どうぞ』


イェーガー『イェーガーどうぞ」


リン『複数のアンノンウンが接近中左方距離68km、速度950、高度8000、数12、これより迎撃にでる、イェーガーはLIA013を護衛願いたい』


LIA013『…了解』


イェーガー『俺も着いてゆくいいか?』


リン『こちらに護衛が残らないともしもの時に危険なので残ってください』 


イェーガー『わかった、もしやばくなれば呼んでくれいつでもゆく』


リン『感謝する』


と言うと機体はぐわんと旋回を開始する


ユウタ「11Gまで曲がってくれるのはありがたいな」


リン「目標アルファ、ブラボー、チャーリー、デルタ、エコー、フォックスを補足、いつでも撃てるよ」


ユウタ「FOX-3」

と言うと腹に搭載してあるAIM-120Cが6発が発射されてる

AIM-120系譜はF&F性能を有するため、上昇を開始し高度10000mから16000へと高度を上げる



リン「エコー、チャーリー、スプラッシュ続いてアルファ、フォックス、デルタ、ブラボー、目標全弾命中」


ユウタ「残り6機、ミサイルは4本機関砲か」


リン「敵機は構わず013に向かってる、敵機と交差したよ」


ユウタ「気づいてる?」


リン「いいや、高度差が8000ある気づいてないと思う」


ユウタ「ならダイブするよ」


リン「了解、レーダー見てるからそっちに集中してね!」


ユウタ「わかってる」



と敵機編隊に時速1500以上を出している


ユウタ「見えた!ファーマーか!FOX-2、ガンズガンズガンズ」

ブッシュー、ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

ミサイルで1機、機関砲で1機を撃墜し残ったエネルギーを使い再度上昇を開始する

上昇に釣られて残った4機が食いついてくるがエンジンが強化されたF-14の上昇力には着いてこれず高度17000mで水平飛行へと移る


ユウタ「高度20000こっちも辛いな」


リン「残り4機」


ユウタ「もう一度」


降下し攻撃を開始する


ユウタ「FOX-2、FOX-2、ガンズガンズ」


と次の攻撃では3機撃墜し残るは一機、逃げる素振りもなく後ろを追いかけてくるがマッハ2.3出るF-14には到底追いつけず距離はみるみる離されて行く


リン「敵機のと距離11km旋回するなら今だよ」


と旋回しヘッドオンコースになるが相手が機関砲を打つ前にAIM-9Lを放ち、ミサイルは吸い込まれるように命中し爆発する


ユウタ「いつしてもヘッドオンは怖いな」


リン「だねー…燃料もまだ余裕があるね」


ユウタ「無線しといてくれ」


リン「りょーかーい」『こちらファルコン、全機撃墜』


LIA013『了解、護衛感謝する』


リン『目的地までもう少しだが、合流する』


LIA013『燃料的に厳しいなら帰還してもいいが』


リン『燃料も問題ない』


LIA013『了解した』


と再度合流する


イェーガー『本当に初飛行か?」


リン『ええ、そうですよ、免許は2週間ぐらい前に取ったばかりですし』


イェーガー『1発でか?』


リン『二人ともそうですよ』


イェーガー『簡単とはいえ基本2回は行くとされてるのにも関わらずか』


リン『5年間勉強してましたからね』


イェーガー『それはそれは』



数十分後 サンクートベルク空港に到着する


ユウタ「はー…疲れるわ」


リンに疲れたー…」

と駐機上付近の壁に寄りかかり言う


ユウタ「近くに自動販売機あるかな喉乾いたわ」


イェーガー「子供がこんなとこにいると危ないかどっか行きなさい」と34,5のダンディーなおじさんが声をかけてくる


ユウタ「はい?」


イェーガー「え?」


リン「ん?」


イェーガー「君たちがさっきの?」


ユウタ「サーヴァントですけど?」


リン「フェアリーです」


イェーガー「年齢…は?」


ユウタ「15」


リン「同じく15」


イェーガー「これは…」


ユウタ「名前はユウタはじめまして」


リン「私はリンよろしく」


イェーガー「俺はバレンティンよろしく、航空協会の方で撃墜の記録を出しに行ったかい?」


リン「まだですけど」


イェーガー「早く行かないと貰えなくなるよ」


ユウタ「なら行くか」


イェーガー「ガンカメラとレーダーデータを取り出して渡してきなさい」


ユウタ「イェーガーさんありがとうございます」


とデータを取り出し協会事務所に提出しに行く


事務員「これは大型新人な」


と笑顔で撃墜記録を押し、報酬を準備する


事務員「元依頼金額10万トニーでそれに12機撃墜で36万の上乗せ金、それに兵装代か、整備と格納庫は決まってる?」


ユウタ「メドッソさんの最高の弟子ってのがいるって話を聞いたんですけど」


事務員「ああ、彼か少し待ってくれ」


と呼び出しを掛ける


事務員「機体はあそこにあるF-14 1999であってるだろ」


ユウタ「です、あの大天使ミカエルが書いてあるやつです」


事務員『ああ、それを12番にだ』

と指示を飛ばし格納庫へと移動させる


事務員「トニーは手渡しかい?それてもカード?」


ユウタ「カードを作りたいんですけど」


事務員「少し待ってくれ、名前は…どっちだ?」


リン「ユウタの方で」


ユウタ「僕の方で」


事務員「これにサインして」


事務的な作業をし10分後


事務員「無くすなよ」

とカードを渡す


ユウタ「どうも、これで終わりですかね?」


事務員「どこかチームには入らないのか?君たちの腕ならこの辺一帯で最も強いザ・トウフってところがあるが」


ユウタ「当分はフリーでやるかな」


リン「旅だしね」


事務員「でもどこかに住所を置かないとだが」


ユウタ「取り敢えず探しときます」


事務員「早めにしてくれよ、色々困るからな」


ユウタ「わかりました、リン行こう」


リン「あいよ」


と離れ、すぐにダッダッダッダと男が走ってき

???「おい、12番格納庫にあるF-14Dのパイロットはどこだ」

と事務員に聞く


事務員「パイロットは彼ですよ」


とユウタを指差す


???「おい」

と肩を掴んだ


ユウタ「なんだ?」


???「あのF-14を売ってくれ!」


ユウタ「嫌ですけど」


???「お願いだ、1億トニーでも払うから!」


リン「それよりどちら様?」


???「ああ、申し遅れた、ザ・トウフの会長のアルフォード・イプシロンだ」


ユウタ「ザ・トウフってこの辺一帯で最も強いチームの会長さんがなんであんなものを?」


イプシロン「あの機体は俺の二人の師匠様の機体なんだ、片方は機体の整備術を教えてくれ、もう片方は飛び方を教えてくれた、その二人が乗ってた機体こそF-14D ミカエルなんだ!」


ユウタ「はあ…」


イプシロン「二人のお師匠様は合格の印をくれずに突然居なくなってしまってそれ連絡が取れないんだかれこれ20年間ぐらい探してるんだ」


ユウタ「もし会えるなら会う気はあるのか?」


イプシロン「もちろんだ」


ユウタ「なら格納庫に行こう、話はそこでだ」


格納庫 休憩室


ユウタ「それであのF-14の前の持ち主、いや貴方のお師匠さんについてなんだが…まあ心当たりしかない」


リン「…そうだね」


イプシロン「本当か!なら早く…」


ユウタ「俺はその二人の子供だ、わかるか?」


イプシロン「…は?」


ユウタ「名前はマーティン・ユウタ、俺の父はリヴァー、整備をしてた方だな母親はサカエル、パイロットの方だな」


イプシロン「てことはあの二人は既に…」


ユウタ「別に亡くなったわけじゃない、元気してる、会いにゆく勇気あるのか?」


イプシロン「…正直なところだがない、おれは怖いんだ、もし認められなかったらと震えるんだ」


ユウタ「なら行かないほうがいいんじゃないか?」


イプシロン「でもどこか行かなきゃいけないという気があるんだ」


ユウタ「と言われてもな」


イプシロン「君たちはいつそこに戻るんだ?」


ユウタ「3年後だな、それまでは戻る気はない」


リン「私が3年後に花嫁姿を見せるために帰って来るって言ったからね」


イプシロン「そうか…君たちもあの二人のように付き合ってるのか」


リン「え?」


イプシロン「俺が初めて会った時もそうだったんだ、付き合いたてで実家から出てきたばかりだと…その時はまだ18でバイトしてあのF-14を買ったばかりだって」


ユウタ「未だにアツアツだよ」


イプシロン「ハハッ…ああ、3年後に行くために俺も鍛えるか」


ユウタ「イプシロンさん頑張ってくださいね」


イプシロン「ありがとう、曇った心が晴れたよ!」


とユウタと握手し出てゆく


ユウタ「…なんだったの?」


リン「さあ」



???「さっきトウフの会長が出て行ったが誰かいるのか?」


ユウタ「すみません、その会長と話してて…」


???「ああ、君がパイロットか」


と明らかに自分と同じ年齢ぐらいでツナギを着た青年が現れる


ユウタ「あなたがメドッソさんに最高の弟子って言われてた人?」


???「あの爺さんまだそんなことを」


ユウタ「先にマーティン・ユウタ、宜しく」


リン「ヤコブーレフ・リン、宜しく」


???「…トゥスロープ・シュウタだ宜しく」


ユウタ「もしかして…?いやなんでもない」


シュウタ「×〇国防空軍か?」


ユウタ「ああ…お久しぶりだ」


シュウタ「何十年ぶりだな、リンも」


リン「お久しぶり、また整備頼むね」


シュウタ「感動の再会なのに何も変わらないようで安心だ」


ユウタ「実感がな」


シュウタ「俺ももうさ」


ユウタ「この機体の整備はお前だけ?」


シュウタ「いや数分すれば何人か来るよ」


ユウタ「この機体の改造の内容は…」


シュウタ「改造は俺がしたから覚えてる、図面もあるし」


ユウタ「なら頼む」


シュウタ「ああゆっくりとけ、完璧な整備をしてやるよ、何か追加武装が欲しいか?」


ユウタ「俺の方は特に」


リン「ドリンクホルダーとかつけられない?」


シュウタ「なんとも、リンらしい頼みだが、安心しろつけれる」


ユウタ「なら俺の方にも」


シュウタ「あいよ」


話していると作業車等々がやってくる


リン「なら、私たちはちょっとデートしてくる」


シュウタ「あいよ」


リン「いこ。ほら」

服をひっぱり催促する


ユウタ「わかってる」



と格納庫を出て


ユウタ「デートって何しに?」


リン「取り敢えずは貸家だよ」



次回



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