第二十四話『驍勇無双の艦』
―1578年―
光秀は丹波領の城を次々と落としていく。
しかし、“裏切り者”
また折々、謀反者の処理に駆り出される事も……。
ただ、光秀の説得を受けた荒木は、信長に謝罪するため安土城へ向かうも、その道中で心変わりし、
己が下した判断が、終わりを呼び寄せるとも知らずに……。
◇
「
光秀が安土城を訪れ祝いの言葉を述べると、信長は屈託なく得意げな笑みを浮かべた。
「
――事の発端は、天王寺砦の戦いの後まで
足を負傷しながらも勝利を収めた信長であったが、戦いの直後に毛利水軍が敗者の本願寺へ兵糧の搬入を開始したと知る。
無論、供給を阻止するべく海戦を挑んだが、目も当てられない大敗に終わった。
是に辛酸を嘗めた信長は、“
そして毛利水軍が再び
◇
雪辱を果たす絶好の機会がやって来た事にほくそ笑む信長は、巨大戦艦七艘を志摩から
片や毛利水軍は、六百
得意とする
しかし鉄の装甲を備えた巨船に、大量の炮烙や火矢を浴びせたとて燃えるはずもなく、大砲で一斉射撃された六百の小さな船は、海の上へと木っ端微塵に吹き飛んだのだった……。
毛利水軍は再起不能の惨敗を喫した。その影響により、
◇
「
「あぁ。――ようやくじゃ。これでようやく
光秀には無礼を致した。頼りにする余り、
伴侶が亡くなったというのに、
面目ない――」
平伏する信長に、光秀は目を白黒させ
頭を上げた信長は、威儀を正して告げた。
「丹波平定の為、大軍を与える。
光秀、一点に集中せよ――!!」
◇
物騒な会話を繰り広げる彼らを気にも留めず、
宣教師より贈られたボーロや
“本能寺の変”には『黒幕』がいた――。
この作品は史実を基にしたフィクションであり、作者の妄想が多分に含まれます。何卒ご容赦頂けますと幸いです。
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