第2話 転生
安田は目を覚ました。
「眩しいな。」
木漏れ日でまだ目が慣れず、あまり見えないが、周りには日本にはないような植物しか見えない。
とりあえず、森に転生と言ってたから森なんだろう。考えても、ここが何処かも何もわからない。目は慣れてきたが、安田はまだ動かず、空と木を見ている。
少ししてようやく立ち上がると目線が低い。前世の安田は180cmくらいあったか、今は地面が近い。手を見ると小さい可愛い手がみえる。
「そっか、本当に子どもに転生したのか。」
まだ声変わりしていない可愛い声が聞こえる。安田は周りを見渡すと手紙が置いてあった。
〜無事転生出来たようじゃのう。ここは魔法世界、ウェルファーじゃ。少し歩くと町があるからのう。言っていた食べ物などの荷物じゃが7歳には重いからアイテムボックスを作っておいた。アイテムボックスと言えば出てくる。てきとに色々入れておいたからのう。後ステータスと言えばお主のステータスを見ることが可能じゃ。安田と言う名前はこの世界では珍し過ぎるからこの世界で目立たない名前をつけておいた。嫌なら変えることも可能じゃ。あと、森の奥に行くにつれて魔物は強くなるから、気をつけるのじゃ。それでは楽しんで過ごすのじゃ。 神様より 〜
なるほどウェルファーと言う星か。どんなところかな。たくさんの国や島があるのかな。楽しみだな。
楽しみだが、そのまま町に行くのも不安だな。まずは自分の事を良く知っておこう。
(前世でも安田は自分の事をよく知る事で周りによい支援ができると考えていた。自分勝手な行動はしたくない。たまには必要だけど…それはまた別の話だな。)
まずは自分の体を触ってよく知る事にする。
「鏡がないから、顔とかはわからないけど、体は普通の7歳くらいだな。声はまだ高くて可愛い声だな。あそこもちっちゃいし、生えてもいない。てか、男だ。後は、そうだ。創造魔法が使えるかな。創造魔法。鏡よ出てこい。」
しかし、何度か唱えるが何も起きない。仕方なく次の自分を知ることに進む。
「アイテムボックス」
目の前に画面が出てくる。100マスの中に絵と言葉が書いてある。言葉も日本語ではないが読める。
アイテムボックスはちゃんと出たな。えーっと、これは飲み物かな、食べ物っぽいの、服やお金など色々入ってるな。飲み物の枠を触ってみる。
ボタンを押すと何かの筒に入った水が1本出て来た。何本か頭の中で考える分が出るようだ。
「えーっと戻す時は…」アイテムボックスの画面に飲み物を近づけると吸い込まれた。
「なるほど。同じものは同じ枠に入るのか。出す時はさっきのように数量を考えながら押すと…よしと。どれだけ入るかはまた検証してみよう。えっと次は、ステータス。」
アイテムボックス画面が消えて、ステータス画面が現れた。
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名前:ラポーラ
年齢:7
種族:人族
性別:男
レベル1
体力:3
力:3
魔力:2
知力:2000
能力:創造魔法(現在魔力不足の為使用不可)、福祉力、異世界知識
スキル:アイテムボックス(100)、言語理解、
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なるほど、この画面でわかるのは、えっと、新たな名前はラポーラ。なんか神様が付けたっぽい名前だな。体力とかは弱いな。すぐに死にそうだ。魔力はあるけど、創造魔法を使うにはまだ足りないのか。知識は高っ。そっか。60代の知識だからか?偏ってる知識だけど。福祉力?前世の名残かな?ま、検証は後でしてみよう。
「このまま、町に行くのも不安だな。ある程度魔法を使えるようにステータスを上げてから町に行こうとしよう。」
------------------------------------------------------------------【ラポーラの用語講座】
糸○一雄
日本の社会福祉の実践家。知的障がいのある子どもたちの福祉と教育に一生を捧げる。戦後日本の障害者福祉を切り開いた第一人者として知られ、「社会福祉の父」とも呼ばれる。
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