アセビ(馬酔木);Pieris japonica subsp. japonica
漢字で「
樹高は低木のみならず、山地に自生している樹齢を経たものは3~6mもの高さ達することもあります。葉は濃い緑色で両面とも毛はなく光沢があり、よく見ると葉先の縁には浅いギザギザがあります。また、新芽はやわらかな光沢のある紅色で、紅葉しているように美しいです。早春に咲く壺型で房状のたくさんの小花は満開時期は花穂が樹を覆うように咲き誇ります。花の後にできるアセビの果実は直径5㎜ほど。ぶら下がっているように見えるが、九~十月頃、褐色に熟すと上向きに五つに裂け、風に揺れると中から種子がこぼれ落ちます。
名前の由来の通り、アセビの葉、花、枝に呼吸中枢神経を麻痺させる毒性があり、アセビの葉を誤食すると嘔吐や痙攣といった症状が起き、花で作った蜂蜜で中毒を起こした例もあります。また、アセビの落ち葉には他の植物の成長を抑制する物質が含まれており、アセビの周辺では他の植物が育ちにくいため群生しやすく、山間部などアセビが群生している地域があります。また、奈良の春日大社、奈良公園、箱根、天城山などはアセビの名所として知られています。庭木や盆栽としても普及し、日本庭園において灯篭や庭石の傍に植えらている他、洋風の庭にも違和感なく植栽されています。
万葉集の頃から親しまれ、詠まれてきたアセビですが、奈良市神功4丁目の万葉の小径(11)には馬酔木の歌碑が残されています。
池水に影さへ見えて咲きにほう
(巻二〇・四五一二)大伴家持
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