アスパラガス(竜髭菜);Asparagus officinalis
春から夏にかけて、
日本へは十八世紀にオランダから渡来しましたが、当時は観賞用として庭園に植えられました。明治初期にアメリカやフランスから再導入され、食用として栽培されるようになり、一九二三(大正十二)年頃から北海道で、缶詰用に軟白したホワイトアスパラガスの栽培が盛んになりました。ホワイトアスパラガスは若芽が地上に出ないように地表から20㎝程度に土寄せをして、白く軟らかな地中の若芽を収穫します。土寄せをせず、地上に伸ばした緑の若芽を収穫するグリーンアスパラガスは一九五五(昭和三十)年頃から市場に出回るようになりました。
ドイツ語圏ではアスパラガスを
薬効としては根や茎に利尿作用があります。フランスの薬草療法家モーリス・メッセゲは、「この植物の主要な効能は利尿作用である」と述べ、尿道炎を起こしている人を除く腎臓機能の低下、膀胱・肝臓・心臓の病気、痛風にかかっている人に対して、特におすすめする旨を自身の著書に記しています。このときの用い方は、1ℓの湯に、根茎を半握りからひと握り分ほど入れて、しばらくの間、煮出してから一日にティーカップ二杯飲むとしています。 ヨーロッパでは、アスパラギンやマンナン、コリン、アルギニンが含まれるとされ、肝臓、心臓の疾患に薬用として用いられています。
中国では、塊根にアスパラギンやステロイド系サポニン、クマリン、カロテン、精油などを含んでいるとされ、サポニンは一般に去痰作用、溶血作用が知られ、去痰薬や強心薬などに使われています。 二〜三月頃に塊根を掘り上げて水洗いしてそのまま日干しにするか、熱湯に通してから日干ししたものを、
晩春が季語のアスパラガスは俳句として多く詠まれています。
アスパラの葉にも花にも今朝の雨 飴山 實
籐籠にアスパラガスを摘みて来し 長谷川かな女
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