アコウ(赤榕);Ficus superba var. japonica
名の由来は赤い実がなる榕樹(ガジュマル)。アコウの種子は鳥類によってその種子がアカギやヤシなどの樹木の上に運ばれ発芽して着生し、成長すると気根で親樹を覆い尽くし、枯らしてしまうこともあるため同属のガジュマルとともに「絞め殺しの木」とも呼ばれています。これは樹高の高い熱帯雨林などで素早く光の当たる環境を獲得するための特性で、琉球諸島では、他の植物が生育しにくい石灰岩地の岩場や露頭に、気根を利用して着生し生育しています。
高さ約10〜20mになり、樹皮はきめ細かく、幹は分岐が多く、枝や幹から多数の気根を垂らし、岩や露頭などに張り付く変わった性質をもっています。新芽は成長につれ色が赤などに変化します。葉は互生し、やや細長い楕円形でなめらかでつやはあまりなく、やや大ぶりで約10〜15㎝です。年に数回、新芽を出す前に短期間落葉します。ただし、その時期は一定ではなく、同じ個体でも枝ごとに時期が異なる場合もあります。五月頃、イチジクに似た形状の小型の隠頭花序を幹や枝から直接出た短い柄に付けます。果実は熟すと食べられます。
新アララギの現代歌人、實藤恒子さんが詠んだ短歌をご紹介します。
導きくれし友のまにまに採りて来し葉脈うきて青し赤榕は 實藤恒子
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