コミカライズ番外編

【コミカライズ1話番外編】トイレのおしり拭き


キャラ同士の会話という昔懐かしいノリですが、よければどうぞ。

*****





ゼニス「こんにちは! みんな、5月に始まったコミカライズは読んでくれたかな。今なら1話無料で読めるから、ぜひ読んでみてね!」


ティト「急に空に向かって話しかけて、どうしたんですか、お嬢様」


ゼニス「いや……、空じゃなくてエアカメラっていうか。うん。なんでもないです」


ティト「そうですか。それはともかく、あたしたちのお話が漫画になったんですよね」


ゼニス「そうそう。それで、ちょっとばっかり解説なんてしてみようかなーって」


ティト「いいんじゃないですか。古代ローマの文化とか、知らない人には分かりにくいでしょうし」


ゼニス「ていうか、めちゃメタるねティト」


ティト「ここはそういうノリで行くことにしましたので」




+++




ゼニス「某コメント付き配信サイトで散々言われた『イカレポンチ』について。確かにこの言葉は本来、男性に対する悪口です。軽薄な男、くらいの意味ですね」


ティト「どうしてお嬢様は自称したんですか?」


ゼニス「これはとってもメタい話なんだけど、作者が大好きなある漫画でイカレポンチが連呼されているの。それであまり深く考えずに使っちゃった」


ティト「いくら底辺とは言え、小説家にあるまじき行いです」


ゼニス「だよね。ただ途中で気づいて調べ直したものの、検索すると最初にとある歌で女性と組み合わせた言葉が出るし、そこまで強く男性性もないかなと思ってそのままにしてるみたい。語感が気に入っているのもあると言っていたよ」


ティト「あまりよくはないですが……ギリギリアウトくらいですか」


ゼニス「本当にね!」




+++




ゼニス「えーっとでは次に、うちの実家の村の農村風景から。紀元前1世紀くらいの古代ローマは農園の商業的経営が進んでいて、うちみたいに貴族当主が農村に住んで農作業もして……というのはかなり少ない状態だったよ」


ティト「お隣の村も、管理人の奴隷を置いて経営を任せていましたからね」


ゼニス「そんなわけで、うちは古き良きローマ、じゃないユピテル貴族。ぶっちゃけ時代遅れ……」


ティト「お嬢様!」


ゼニス「あ、ごめん。でも実際、アレクの代になったらどうかなあ……と思ってる。さらにメタると、こういう古代ローマ式の農園は後の時代、修道院になったりするよ。人里離れた場所で自給自足、ワイン作ったりする。ほらね、修道院のイメージ」


ティト「そこまではあたしは知りませんけど……」


ゼニス「紀元前2~3世紀くらいのユピテルはまだ田園回帰の機運があって、畑を耕すクワを持つ手こそが国家の基盤みたいなことを言った偉いおじさんもいたんだよ」


ティト「おじさんですか」


ゼニス「そう。キャベツ大好きおじさん。ユピテルの代表的作物はキャベツだから。漫画でもキャベツ作ってるよ」※史実では大カトーというおじさんです。著作は多数あって、代表は『農業論』


ティト「意味不明です」




+++




ゼニス「えー、それから。一人でステータスオープンなどはさくっと省略しまして」


ティト「まったく、何をやっていたんですか、あれは」


ゼニス「しょ、省略しまして! リスの話!」


ティト「酷い目にあいましたね、リス」


ゼニス「うん。それでこれは裏設定なのだけど、ブドウリスというリスは特殊な生き物で、実は魔獣なの」


ティト「魔獣……?」


ゼニス「私が大人になった第三部で、ある特別な場所に行くのだけど。魔獣はそこにいる生き物で、魔力と深い関わりがある。ブドウリスは魔獣の中でも特別で、その場所でもユピテルでも生きていける唯一無二の特性を持つの」


ティト「裏設定すぎてよく分からないですね」


ゼニス「コミカライズ読者さんだとそうなるよねえ。WEB版読者様なら、リス太郎の同類か! あいつ太陽平気だったのか! ってことで納得できるかな~と」


ティト「長い小説ですから、読者様もどこまで覚えてらっしゃることやら」




+++




ゼニス「さあ最後にこれを出しましょう。トイレのおしり拭き!」


(棒の先にスポンジがついたものを取り出す)


ティト「お嬢様、振り回すのはやめてください! 汚い!」


ゼニス「汚くないよ、ちゃんと洗ったもん。これね、漫画家さんがちゃんとトイレの内部まで描いてくれた記念に持ってきたんだよ。ユピテルのトイレはまさにあんな感じで、某お風呂漫画にも出てたね」


ティト「首都に行くと公衆トイレがあるんですよね」


ゼニス「そうそう、みんなでお尻出して井戸端会議しちゃうんだよね。あ、トイレだから便所端会議?」


ティト「どうでもいいですね」


ゼニス「とにかく、漫画家さんは本当に素敵な作品を作ってくれていて。小説とはまた一味違った私たちの物語が楽しめるんだ!」


ティト「ありがたい話です」


ゼニス「今後も月イチ連載に合わせて、裏話をしようと思っているよ。それじゃあ、よろしくね!」


(ゼニス、スポンジ棒を振ってお別れのポーズ)






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