第3話③ 共闘戦線
「ねえ、それってどういう意味?」
彼の放った一言----
「ん〜まあ、あいつとのヤクソクの話だな。これ以上は言いたくない...」
親友とのアツい約束なんだろうと捉える。自然とそれについて知る気はなかった。
「お前は俺が知る能力者だ。手伝ってほしい」
「ええ、もちろんよ!そのために呼んだからね!」
灰茶の死の真相を巡って、2人は戦線を組む。
■
それでは時間を遡って、
「ふふ、アンタらはオレとの会話〜他の人に聞かれたくないみたいだな?」
「ああ、この学校の生徒だ。もちろん私が守らなくてはな」
顧問の藍堂が言った。教師としてのプライドをでかでかと掲げて。
だが、我々安全執行部のメンバーは比較的攻撃的ではない。すべては人助けのため、血で血を争う闘いを考慮に入れてない。牧越のおかげである程度の情報は錯綜できるが、こいつらに奴をやれるかわからない。新道は『覇気威嚇』の能力、美堀は『柔軟』、芽留は『危機感知』。それに、『説得』と『空間』...後者二つはかなり実践向けに使える。それでも、あの"焔の異能者"に勝てるのか?
ここは私が守らなければ!
そんなとき、いきなり身体が乗っ取られる感覚を受けた。
「んぐ..!?」
奴も同じようだ。こんなことできるやつ1人しかない。彼は徐々に右目が開く。オフホワイトに染まる瞳は太陽の光を反射し、輝きを示す。
「...なあ、焔の人?ここ一帯を燃やして、俺らを殺すんだ?すまんなぁ、みんな、ちと気になってもうたんや。異能のルーツを知るために...」
焔の能力者は御意と語り、辺りを一面の炎に包み込んだ。生徒らはその炎の中、ただ何もせずそのまま焼けられた。俺の能力、『支配』のおかげで火を少し追いやることができた。これはすべて奴が洗脳したこと、なぜお前はこんなことを...!?
「先生の能力、前々からホシカッタ。キミヲツレテクヨ」
灰茶の後ろに悍ましくめらりと燃え盛る闇の炎が見えた。彼はいったい---------
その後、空間の能力は溶けて、露わになったのが安全執行部の完全敗北だということ。その後、救急車に運ばれた彼らが向かう場所は山奥にある旧銀鉱山。その中へ入っていく。
腕をがっつり縛られている藍堂が目を開けた。その目の前に明らかにかつての灰茶とは到底思えない形相で立っていた。
「...なぜ洗脳を解いた?俺を生きらせた?」
藍堂は両手を縛られて、牢に入れられている。
「支配の能力、それは原初の異能だからさ。ここには様々な原初の異能者コレクションがある!」
暗くてよく見えないが、微かに彼以外に縛られて牢に入れられている影が見える。
「最近の異能はつまらん。平和ボケが過ぎる。もっとスリリングに、昔みたいな異能を見せてくれよ」
やはり灰茶ではないと悟った。いつの間に...
「以上だ、これ以上お前にしゃべることはありゃあせん。少しの間、眠っててくれ」
藍堂は抵抗できずに、目を閉じてしまう。支配の能力は適応範囲がまだ狭く、人間にはできなくて物質のみにかかる。彼の力がまた強大になればきっとこの事態を大きく覆せれただろうに...
俺の傲慢さが招いた運命よ
ヒカリとヤミ アカサ・クジィーラ @Kujirra
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