高校②
高校2年の時、ある噂が校内に広がっていた。
『2年の井藤さんが3年の
王馬先輩と言えば、校内でもイケメン且つ紳士的なサッカー部のキャプテンとして女子たちの人気を一身に浴びる人で、既にプロチームからのオファーも来ていて将来はプロのサッカー選手になるだろうと言われている人だ。
(王馬先輩なら僕の出番は無い……かな……)
そんな思いが浮かんだ時、僕は初めて『浩香の隣に立つのは自分しかいない』と余裕をかましていた事に気付いた。
だが、噂では浩香の隣には僕じゃなく他の男がいる。
急激に体の力が抜けた気がして席から立ち上がれなくなっていた。
幸い、短い休み時間で席に座ったままだったから良かったものの、立っていたら確実に倒れ込んでいただろう。
想いだけで人を体調不良にするような浩香なんて大嫌いだ。
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