第94話 探索 ライズダンジョン 地下16階
俺たちはライズダンジョンの地下16階に降りてきた。
この階は平原エリアで主にオーガが生息している。そして、オーガキングも出没するようだ。
この階では先頭は天霧くんとゆうりさんが務めている。その後ろをヒデキ、小鳥遊さん、総一郎さんが続く。少し離れて近藤さん、猿渡さん達が歩く。
ここまでの面子をみてもかなり戦力が充実してきているのがわかる。
ほぼ全員がC級以上の実力者ばかりだ。
まだ、かれんさん、ひなたさん、瑠衣さんもいる。
更に増強していけば、月夜見ギルドを超えることができると考えている。
今以上にライズギルドに入るメリットを示していかないといけないな。
そういったことを考えているうちに、視界の先にオーガが現れた。
天霧くんとゆうりさんが先行して近づく。後ろからヒデキ、小鳥遊さんが雷魔法を放っていく。
雷撃がオーガに直撃する。かなりのダメージを負っており、そこへ天霧くんの剣撃とゆうりさんの突進が襲う。この攻撃でオーガを倒すことが出来た。
ここからはオーガが出る度にメンバーを後退させ対応する。
オーガをある程度倒したところで、こちらに近づく大きな気配がある。
オーガより二回りは大きいオーガが現れた。これがオーガキングか、本当に大きいな。
まずヒデキとゆうりさんが近づいていく。
2人に気づいたオーガキングは手に持った棍棒を2人に向かって叩きつける。
凄い音を鳴らして棍棒がヒデキに迫る。
この攻撃をヒデキがしっかりと盾で受け止める。受け止めた瞬間ヒデキの足が地面にめり込む。
オーガキングの力も凄いがそれに耐えるヒデキも凄い。
ヒデキが攻撃を受けてくれている間に、ゆうりさんが突進スキルでオーガキングに横から突っ込む。
俺とかれんさん、瑠衣さんも後ろからオーガキングに迫る。
ゆうりさんの槍がオーガキングの横っ腹に突き刺さる。
これに怒ったオーガキングがゆうりさんに攻撃しようとする。
「おいおい、君の相手は私だよ」
ヒデキが自分に意識を向けさせるように攻撃を仕掛ける。
ゆうりさんはその間に距離をとる。
俺も魔法で援護する。ヒデキの攻撃の後にファイヤーボールを放つ。かれんさん、瑠衣さんもヒデキの援護に回る。
「ありがたいね」
ヒデキが呟く。
「皆の援護に私も応えよう」
ヒデキは少しオーガキングから距離をとり、右肩を後ろに引き、腰を落とす。
「サンダーランス!!」
ヒデキがそう呟き、槍をオーガに向かって突き出すと次の瞬間、槍に雷が落ち帯電する。槍がオーガキングに刺さるとオーガキングが雷に焼かれ、絶命した。
俺はヒデキに駆け寄る。
「凄いね、いつの間にそんな技を覚えたのさ?」
「少し前さ。私もレンや高槻さんのように強敵にも通用する技が欲しかったんだが、運良く手に入れられたよ」
ヒデキは笑顔で言う。攻撃の決め手が無かったことを気にしていたのか。
「次の階も軽やかにいこうか、レン!」
ヒデキは上機嫌に言う。
「そうだね、ヒデキ」
本当に頼りになる仲間だ。
俺たちは地下17階への階段に向けて歩き出す。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます