第79話 新たな仲間
ライズギルドが新入生からメンバーを募集するという噂が1年生の間で流れているらしい。
ダンジョン探索部に寄った際に1年生に教えてもらった。
その後、実際に加入したいという1年生が俺に話しかけてきたり、ギルドホームへ訪れたりしていた。
結局加入希望は7人だった。
俺はこの7人に対し試験をして適性を見ることにした。
○
加入希望者に休日の午後にライズギルドのギルドホームに集まってもらっている。
男子3名、女子4名で全員初心者だった。
天霧くんの最初の頃を思い出すな。
会議室へ案内し、ギルドの説明から始める。大体この説明の時の態度で真剣さがわかる。
自分から加入したいと言ってくるだけあり、皆が真剣に聞いてくれた。
質問がいくつか出てそれに答えていく。
質問されるのも嬉しいな、真剣に聞いてくれていた証だからだ。
説明を終え、実技に移る。
実技の試験官は天霧くんにお願いしてある。
天霧くん相手にどの程度動けるかをみていく。
準備運動の様子をみていると、中学で運動部の子が何人かいて、良い動きをしている。
剣士タイプになると良さそうだなと思う子が多い。
運動部ではなかった子達はやはり少し基礎体力は落ちるが、今後伸びる子もいるので戦闘センスがあれば合格にしたい。
1人目の試験を始める。
陸上部出身の女の子だ。背が高く、運動能力が抜群に良い。
天霧くんに対し、攻撃するが当然避けられる。
ただ時折天霧くんが攻撃するとしっかりと盾で防御できている。目が良いんだろうな。
この子は合格にしよう。
名前は
1人目から合格は良い感じだな。
そのあと2人目、3人目は不合格だった。
そんなに甘くはないか。
4人目は弓道部出身の男子で、弓道の大会で県のチャンピオンみたいだ。
いまはオーソドックスに剣と盾だが、弓で戦うアーチャーとかいけるかもしれないな。
試験自体は攻撃の時にうまく天霧くんがわざとつくった隙をしっかりついていた。
ただ防御は少し苦手な感じだな。
この子も合格にしよう。
これで2人目。あと何人合格できるかな。
結局その後に合格者はいなかった。
全員の試験が終わったあとに1人ずつ結果を伝える。
合格者の2人には残ってもらい、加入の意思を確認する。
「加入します!」
すぐさま茅森さんが返事をする。
「僕も加入します!」
流石くんも続いて返事をする。
二人とも加入することになり、次の月曜にギルドホームへまた来てもらい、契約を行っていく予定だ。
とりあえず合格者が出てくれて嬉しい。どんなハンターになっていくのか、いまから楽しみにしている俺がいた。
○
週が明け、放課後に茅森さんと流石くんがギルドホームにやってきた。
2人とも無事に契約を終え、正式に加入となった。
まずは天霧くんに2人への基礎トレーニングを担当してもらい、基礎を叩き込んでいく。
早く戦力になってくれると嬉しい。
とりあえずこれで再来年まで心配はしなくて良さそうだな。
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