第58話 道場開設、工房完成
ハンター協会から道場開設の許可を得てから、一気に物事が進みが早くなる。
道場として、座学はギルドホームの会議室使用できるし、実技はライズダンジョンで行えば特に建物への投資は無しで実現できる。
俺たちは早速カリキュラムを作っていく。
ハンターライセンスを取得する時に、心構えやモンスターの特徴などを教えてくれるが、それを座学、実技まで教えていく。
実際に一緒にダンジョン探索を行ったりもするので確実に強くなれると保証する。
道場は儲けるつもりはないため、利益ゼロで回るラインの月謝とした。
ただ座学、実技を教わるだけなら、普通の習い事と同じくらいの週1回の座学、実技で月5000円とした。家族で受ける場合は割引制度を設けているのでそこまで負担にはならないはずだ。
追加で自分のダンジョンでの見回りなどをオプションでつけると月20000円とした。
ちゃんと道場での座学、実技を受け続けていることが条件となる。
普通にハンターに依頼していく値段からすると破格の値段となる。
道場開設をハンター協会や、ライズダンジョンの受付で告知し、宣伝していく。
現在10組から受講希望がきている。
○
道場開設初日、ギルドホームの会議室には結局12組の参加者がいた。
結構集まったな。みんな強くなって欲しい。
道場の責任者は総一郎さんにそのままお願いした。
本人もかなりやる気になっている。
参加者に自己紹介をしてもらい、保有するダンジョンについてヒアリングする。
ダンジョンレベルによって求める結果が異なるのでそれを個人の計画に反映するためだ。
初日は座学と実技でライズダンジョンに潜った。
ダンジョンに潜った際の動きやステータスを記録していく。
初日のカリキュラムが終わる。
参加者からは
「タメになった」
「自分のダンジョンでも試したい」
と言った感想をもらった。
とりあえず走り出すことができたので、このまま軌道に乗せたい。
○
橘さん達がギルドに加入した際に工房を作ることを決め、実際に今日完成した。
メンバー皆で完成した工房に入る。
木工師、鍛冶師それぞれの要望をしっかりと反映したものが出来上がっていた。
実際にお金はそれなりに掛かったが、すぐペイできると信じている。
清水商会の工房を間借りしていたので引越しを行う。
惣次さんにお礼の挨拶に行く。
「遂に完成したんだね。ライズギルドと提携してから業績がまた上がってきているから有難いよ」
「いや、こちらこそ色々援助してもらえたからこそ、何とかやれていると思ってますので。今後ともよろしくお願いします」
引越しが終わり、工房へ顔を出すと、荷解きをしているあかねさんとりょうさんたちがいた。
皆は俺の顔を見ると口々に、最高の工房をありがとうございますと言ってくれた。
俺は良い物を作ってくださいと伝えた。
ライズギルドのロゴが入った木工細工や装備品がブランド化していけると嬉しい。
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