第42話 探索 ライズダンジョン 地下13階

 週末のダンジョン探索に向けた準備も順調に進み、土曜の朝がきた。


 ギルドホームに全員集合している。


 ライズギルドの戦闘職全員とポーターの双葉さんの8名で探索に向かう。


 なるべく他のパーティーの邪魔にならないように気をつけて探索していくつもりだ。


 低階層は天霧くんを中心にサクサク進んでいく。


 相手が少し強くなってきたところでゆうりさんや小鳥遊さんがサポートし始めた。


 この3人にひなたさんが入って、補助魔法を使えばトレントキングにも勝てる気がする。


 地下9階になったら提案してみよう。


 地下8階で休憩と軽食をとる予定にしている。


 その手前の地下7階がサンドワームが出るため少し苦戦する可能性がある階となる。


 地下7階まで順調に来た。


 この階はサンドワームが現れ、前回は苦戦した覚えがある。


 今回はどうなるか、期待感に胸を膨らませている。


 下からモンスターの気配がする。


 サンドワームだな。


「皆、下からくる」


 俺がそう言うとみんな回避行動に移る。


 サンドワームが姿を現した。


 俺はすぐには攻撃せずに周りのメンバーに任せてみる。


 ゆうりさんが突進スキルで突っ込んでいく。


 サンドワームの頭にあたり、サンドワームが吹っ飛ぶ。


 その隙をついて高槻さんが攻撃を入れる。


 そして、小鳥遊さんとヒデキが雷魔法を放つ。これでサンドワームは倒れる。


 あっさり勝てたな。


 ゆうりさんの突進スキルは凄いな。


 サンドワームが吹っ飛ぶとは思わなかった。


 現状の戦闘力が概ね分かってきた。


 俺たちは休憩地の地下8階へ向かう。


 地下8階へおりる。


 ここはホブゴブリンが生息しているが、この深い階層としては弱いためある程度倒したら昼飯にしよう。


 俺たちは作ってきたサンドウィッチを食べる。


 この一瞬だけをみたら、ピクニックみたいな感じだな。


 皆警戒しつつも、昼食を楽しんでいる。


 階層を一気に降りてきたため、ここで少し休憩する。


 俺は9階は天霧くん、ゆうりさん、小鳥遊さん、ひなたさんの4人でトレントキングと戦ってはどうかと提案した。


 皆の反応はまちまちだったが、最終的にその4人で挑戦することになった。


 休憩を終え、歩き出す。


 地下9階への階段をおりる。


 地下9階は森林エリアであり、トレントが生息している。


 ここでもトレントの木片が採れるが少し深い為、費用対効果が低くなるな。


 俺たちは真っ直ぐにトレントキングのいた場所へ向かっている。


 すぐに着いた。トレントキングはいた。


 天霧くん、ゆうりさん、小鳥遊さん、ひなたさんの4人で挑む。


 ゆうりさんが近づいていき、注意を引くために攻撃を仕掛ける。


 ゆうりさんに注意が行っている間に小鳥遊さんが得意の雷魔法をトレントキングに放つ。


 この雷魔法がかなりのダメージを与えたようだ。


 天霧くんが隙をついて、近づき攻撃する。


 これはトレントキングに防がれる。


 次は、ゆうりさんが近づき槍で刺す。


 ここでひなたさんの攻撃力アップの補助魔法で皆の攻撃力が上がる。


 天霧くん、ゆうりさんはそのまま接近戦で攻撃を続け、遠距離で小鳥遊さんが雷魔法で援護する。


 結局このまま力押しで倒すことができた。


 この4人の実力も上がっているなと証明した戦いだった。


 地下10階以降はまた全員で協力して戦っていく。


 地下10階のオーガもこのメンバーなら苦戦せずに倒せる。


 複数体きても、こちらも人数に余裕があるため、問題ない。


 ある程度倒したところで、天霧くん、ゆうりさん、小鳥遊さん、ひなたさんのレベルが上がった。


 天霧くんは剣術スキルを覚えたみたいだ。


 嬉しがっている。


 地下11、12階は他のパーティーがいたので早めに抜けていく。


 この辺りの階層を探索してくれるパーティーが増えてきていて心強い。


 地下13階へおりる階段の前にきた。


 メンバーの状態を確認するが、多少の疲れはあれど特に戦闘で怪我負ったこともなく、順調に来れた。


 まずは地下13階を探索して、マッピングしていきたい。


 俺たちは地下13階へおりた。


 地下13階は森林エリアで、オーガが生息しているようだ。


 俺たちは慎重にオーガを倒しつつ進んでいく。


 少し進んだところで大きな足音が聞こえた。


 警戒しつつ音の方へ向かうと、2体のトロールがいた。


 人型の巨大なモンスターだ。


 オーガを一回り大きくし、力がとても強いモンスターらしい。


 1体はゆうりさん、もう1体はヒデキが先行して対峙する。


 どちらも防御がうまいため、トロールの攻撃を上手く防いでいる。


 ゆうりさんのほうのトロールに小鳥遊さんの雷魔法が当たる。


 一撃でほぼ倒せていた。


 ゆうりさんがトドメをさす。


 ヒデキのほうは俺と高槻さんが左右から攻撃をあびせ、最後にヒデキが槍で倒した。


 トロールでも連携すれば問題ないな。


 俺たちは順調に探索を進めていった。


 少し進むと下への階段を発見した。


 降りようかと思っていると、視界の端にモンスターの集団がいた。


 オーガの群れのようだ、珍しいな。


 その中に普通のオーガよりも2回りほど大きいオーガがいた。


 あれがオーガキングなのかな?


 群れはオーガ8体のオーガキング1体という構成だ。


 俺たちはまずオーガを減らしていくことにした。


 幸いまだ距離が多少あるので、火、氷、雷の魔法で攻撃する。


 数体のオーガにダメージを与えることができた。


 魔法を避けたオーガがこちらに向かって走ってくる。


 これはゆうりさんと、ヒデキ、天霧くんが防いだ。


 俺と高槻さんがその隙に攻撃を加え、どんどんオーガを減らしていく。


 手下を倒されているオーガキングが怒り襲ってきた。俺が相手をする。


 斧の一撃が俺を襲うが、盾で防御し、シールドカウンターがうまく決まる。


 オーガキングは何が起こったかわかっていないようだ。


 その後は隙を攻撃していき、特に苦戦することなくオーガキングは倒せた。


 他のオーガも皆が倒してくれていた。


 これでこの階はマッピングも大体出来たので良しとしよう。

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