2章 夢は届くところに
第7話
「本日は皆の最強アイドル、シロガネ・アイラちゃんにに来てもらいましたー!」
「どうもー! アイラブユー! 愛の宣教師、シロガネ・アイラだよー!」
王都の上空を飛んでいる、飛行船のモニターに彼女の笑顔が映される。
「·····相変わらず人気だなアイラ」
ユーゴ・エストニア(15歳)
職業 冒険者(仮)
「きゃー! アイラ様! 今日もかっわいい~!! 強くてかっこよくて可愛いいアイラ様ナンバーワン!!」
「うるせぇな! つーかミソラ! なんでお前も付いてきたんだよ!!」
ミソラ・ミストラル|(15歳)
職業 冒険者|(仮)
「うるさいわね! 来ちゃ悪い!? 私だってアイラ様と同じ赤星の欠片に入りたいんだから!」
「へっ、そんな理由じゃホウエン一の赤星には入れてもらえられないぜ」
「ふーん、アイラ様の事を追っかけてるあんたが言う?」
「はぁ!? ざっけんな! 俺はアイツに勝つ為あのギルドに入るんだ!!」
アイラに助けられてから3年、俺はこの日の為に特訓した。
魔力のコントロール、筋トレ、武器の訓練、目標はアイラを超えるためそれだけの為に頑張った。
「アイラは最強の冒険者、それは俺の憧れで倒すのが目標だ! そこにお前みたいなファン的なノリはない!」
「·····あんたも充分厄介なファンよ」
「うるせぇ! つーかお前は父さんとこのギルド入れば良かっただろうが!」
「嫌よ! あんな田舎のギルドに居たら·····ユーゴが、いや、誰も私の活躍を見てくれないじゃないの!」
「まぁ、確かにな」
「でしょ? だけど3年連続ホウエン一のギルド。私達みたいなやつがわんさか来てるわ。そいつら蹴落として絶対にギルドに入らなきゃ!」
「当たり前だろ。絶対に入ってやる」
飛行船に浮かぶアイツの笑顔を見ながら俺は強く決心した。
「·····むぅ、まぁいいけど。どーせアイラ様はユーゴに見向きもしないですよーだ」
「なんか言ったか?」
「別に! 早く行こっ! 赤星の欠片に!」
「あっ、おい! なんで引っ張んだよちょっ! ミソラ!!」
何故か不機嫌そうな彼女は俺の腕を無理やり引っ張って、ギルドに向かう。
·····何はともあれ! 俺の冒険者人生はこれから始まる!
待ってろアイラ! 必ず倒してやるからな!!
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