2.ロマンシング サ・ガ2~外道術とは知らなかったんです~
ロマサガ1から約2年を経て、1993年12月に発売されたロマサガシリーズ2作目にしてサガシリーズ5作目。
前作のロマサガ1とは全く世界観が異なり、続編ではなく完全に新規の世界で繰り広げられる物語。
舞台はバレンヌ帝国。そして主人公は――
一人の勇者でも、8人の冒険者でもなく。
数千年にもわたり力を繋ぎ、宿敵との闘いに身を投じていく、『皇帝』。
脈々と伝えられるその魂、そのもの。
基本はロマサガ1と同じフリーシナリオ。その点は変わっておらず、どこへ赴きどこを領地にするか、どうやって帝国を大きくしていくかもプレイヤーの裁量に任されています。
場合によっては、仲間になるはずの一族をまるごと滅ぼすことさえ出来ます。このへんはアイスソードの一件を思い出す。
エンカウント方式もロマサガ1と同様のシンボルエンカウントですが、1と比べるとだいぶ敵の量は適正になったと思います(それでもキツイ時が結構ありましたが)
そしてある程度時代が流れたり皇帝が死亡したりするごとに、次の皇帝が皇位継承により力を受け継ぐ。
領土が増えるごとに仲間に出来るキャラクターやクラスも増え、皇帝自身も力をつけていく。
そんな皇帝の前に立ちはだかるのは、かつて世界を救ったはずの七英雄。彼らは救ったはずの世界に裏切られ、全てに復讐するべく蘇った。
その果てなき戦いの終わりには――?
前作主人公が8人だったことから、もしや前作の主人公たちの殆どが敵になって帰ってきた? 残った一人が皇帝の血筋だったりする?とか妄想したものですが、ロマサガ1とは全く関係ないらしい。
七『英雄』というネーミングなのに主人公の宿敵とは、当時としてはかなり斬新だったのではと思います。ついでに言うとロックブーケとかワグナスやクジンシー、七英雄それぞれのネーミングの由来もビックリ(;´∀`) 逆から読むと……
そしてもっと衝撃的だったのが、LP。
私がいわゆるLP、つまりライフポイントの概念を知ったのはこのゲームが最初でした。
HPが0になるとキャラが元々持っているLPが減り、LPが0になるとそのキャラは
完全に死亡してしまう。
FFは「戦闘不能」になるだけでバトルで死亡することはなかったし、ドラクエも「しんでしまった!」と表現はされるものの蘇生手段は色々あったし、実質は死亡ではなく戦闘不能だった。
しかしロマサガ2の場合、LP0は完全な「死亡」。
さらに言うと、このゲーム。
ものすごく簡単に、キャラが死にます。
キックや触手一発で4ケタダメージ食らうのは当然(ちなみにこちらのHPは最大でも999)
その後一方的に全体攻撃を浴びてどんどんLPを減らされて死亡なんてザラ。
ストーリー上である程度出番のあるキャラだろうと、皇帝だろうと、その点は容赦ありません。
しかもLPの回復手段は非常に限られています。宿屋に泊まれば回復できるだろうって?そんな甘い世界じゃありません。
当然ですが、ザオリクだのレイズだの世界樹の葉だのフェニックスの何ちゃらだの、死亡したキャラを生き返らせる手段は存在しません。LPが0になったら情け容赦なくパーティから消えて終了です(世代交代が繰り返された時に同じ名前・同じ姿のキャラが出てくることならあるが)
だから仲間は次から次へと死亡して、どんどん交替していき。
皇帝も容赦なく死亡したり全滅したりして、強制的に皇帝継承させられることもよくあります。
しかも、ここで!?何でここで!!?というタイミングで……
迷子を助けに行っただけなのに何故か七英雄の一人と鉢合わせした時の衝撃は忘れられない(勿論負けたw)
あと、人魚に誘われて海底に行きまくってたら強制皇帝継承になったなんてことも起こるそうで。
皇帝があえなく戦死を遂げた時、次の皇帝に皇位継承が為された時の「先帝の無念を晴らす!」は、単純ながらやっぱりインパクトが強い。
が、プレイヤーによってはその後何度も連続で見ることになるそうで……
ルドン高原? ハテ なんのことやら……??(;´∀`)
しかし当時の自分、その頃からごくわずかながら、ちょいちょいネットを触れる環境にありまして。
そんなうすーい情報網から、ロマサガ2の攻略情報を得ながらプレイしておりました。
中でも重要だったのが以下の4点。
・戦うごとに敵が強くなる。さらに、逃げても敵が強くなるから基本逃げちゃダメ
・武装商船団は必ず仲間にしてラピッドストリーム(陣形の一種。確実に先手が取れる)を覚えろ
・術を育てるべし。特にクイックタイム(時間を停止させて自分たちだけが動く術)超重要だから必ず術研究所で開発しておけ
・テンプテーションは必ず見切っておけ
これを頭に入れながらプレイしていたせいか、術が育ってきた頃にはかなりサクサクと進められるようになりました。ウインドカッターは終盤になっても結構強力だったような。
そして無事クイックタイムで強敵もラスボスも倒し、うーんいいゲームだったな!ロマサガ1より滅茶苦茶進化したじゃないか!!と大満足していたような。
クイックタイム&ラピッドストリームの組み合わせがド外道術と言われているのを知ったのはその数十年後でした……(;´Д`)
ちなみに当時の自分は、FF6を当然の如くバニシュデス祭りでクリアしましたw
それから特筆すべきは、必殺技の覚え方。
ロマサガ1ではひたすら武器を振り続けて武器レベルを上げて技を覚える必要がありましたが、ロマサガ2で「閃き」が導入されました!
強敵と遭遇すると、自然に身体が動き謎の電球がピコーンと輝き、キャラが新たな必殺技を繰り出す。これを、「閃き」と呼ぶ!
これは後のサガシリーズにも受け継がれ、今ではサガの目玉と言えるシステムとなっております。
実際やってみるとまさに脳汁ドバドバシステム。これがあるからサガはやめられないと言っても過言ではありません。
また、「見切り」も初登場。これもサガシリーズ定番のシステム。
敵の技を喰らった瞬間、「閃き」と同様にピコーンと電球が閃き、くるくると回ってその技を回避する。これまた結構な脳汁システムだったり……
するように思えるのですが、実際は敵に超強烈な全体攻撃を喰らい、電球ピコーンで2人は見切って避けられたけど3人がぶっ倒れたなんて地獄パターンも結構あったような(;´Д`)
あとロマサガ2で特徴的なシステムといえば「陣形」。
これも後々のサガシリーズで結構使われているシステム。戦闘時のキャラの並びのパターンを「陣形」と呼び、それぞれ素早さが上がるとか防御力が増すとか様々なボーナスがある。
初期はインペリアルクロスとフリーファイトの2つしかありませんが、領地を増やし仲間を増やし帝国を大きくしていくごとに、陣形も増えていくシステムです。
特に前述のラピッドストリームは、確実に先制が取れる超便利陣形。これに、時間を止めてこちらだけが自由に動ける合成術クイックタイムを組み合わせると……
超外道術の完成というわけでw
仲間の多彩さも良い。
ロマサガ1でも見た目トカゲのゲッコ族・ゲラ=ハ、それに狼のシルベンやクマのブラウが仲間になりましたが、ロマサガ2もあらゆる人外キャラが仲間になります。真っ赤なトカゲのサラマンダー一族に、人魚のネレイド族、空飛ぶ妖精のイーリス族にモグラのモール族がその代表。
他にも侍に軍師に格闘家に砂漠の戦士、ロマサガ1からその血筋が続く?シティシーフやノーマッド、武装商船団(海賊ではないらしい)などなど多彩。中には滅茶苦茶強いけどLPが1しかない剣士とかもいたり……
そんな色とりどりの仲間たちが、次から次へと非業の戦死を遂げたり、時代の流れの中で人知れず消えていったり、時には皇帝となったりしながら、確実に力を継いで国を大きくしていく。
技・術・仲間・武装・陣形などなど……
非常に長い時間をかけ、また多くの血を流しながらこれらを磨きに磨いた果てに、最後の皇帝がたどり着く場所とは。
詳細は語りませんが、エンディングは必見です!
最初にプレイした時に結構満足してしまったので、それ以降2周3周と繰り返してはやっていません。
今改めてやってみるのもいいかも知れないと思っていますが、クイックタイムなしであのラスボスをやれるのか、全くもって自信がない!!( ノД`)
年代がくるくる変わりキャラも次々に変わるという特性上、ロマサガ2はなかなか推しキャラというものが出来にくい印象があります。味方キャラより宿敵たる七英雄の人気がかなり高いイメージ。
特徴的な台詞回しも手伝って、人の生死さえ必要最低限の描写に抑え、ロマサガ1以上にドライにイベントが進んでいく印象のゲームでした。「神の視点で人の歴史を見ている」感がより強いです。
しかし……
プレイから約ウン十年後。インサガにて最終皇帝(男)のイケメンイラスト見てベタ惚れし、インサガECにて超絶イケメンのスパロー君(シティシーフ男)見て推しになってますw
生きていると思わぬ出会いがあるものですね。
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