エピローグ
あれから幾年幾月流れたある日の事。森の中で巨大な竜と対峙するソフィア達。
「レイヴィンさん、ギルさん。お願いします」
「任せとけって。はっ!」
「承知。ふん」
ソフィアが錬金術のアイテムを用意しながら言うとレイヴィンとギルが前に駆け出す。
「ハンスさん大丈夫ですか?」
「私の事よりリリアはポルト君をお願いします」
リリアが怪我を負ったハンスへと近寄り回復魔法をかける。それに彼がそう言ってポルトを見た。
「おいらだって戦えるよ。食らえブレイクダンス」
ポルトが言うと踊り出す。そのリズムに合わせて竜も舞う。
「今です」
「はぁっ!」
「ふん」
隙のできた相手へと向けてソフィアは隊長達へと声をかけた。前衛の二人が動き連撃を入れ込む。
「これでも食らえ……えい」
ソフィアも用意が出来た爆弾を取り出して投げた。
「よっしゃあ。伝説のドラゴンの角ゲットだね」
「はぁ~。今回も骨が折れましたよ」
倒れ込む竜の姿にポルトが喜ぶとハンスが盛大に溜息を吐き出す。
「でも、まだまだ伝説級のアイテムはそろってないんだろう」
「次は何処に向かうんだ?」
剣を納めたレイヴィンの言葉にギルもソフィア達に尋ねる。
「そうね、次はここから近いのは……星屑遺跡じゃないかしら?」
「はい。伝説の星の雫が取れると言われている場所ですね」
彼女の言葉にリリアも同意して頷く。
「よっしゃ、それじゃあそれを手に入れるために出発だ」
「さあ、皆さん。馬車まで戻りましょう」
ポルトが言うとハンスが踵を返す。
ソフィアとポルトはリリアと約束した伝説級の錬金術をするための素材を求めてハンス達と共に世界を旅している。それはとても長い旅となる事であろう。これからもソフィアの物語は変わらずに続いて行くのであった。
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あとがき
これにて錬金術師さんは完結で御座います。ここまでお読みくださった読者の皆様誠に有難う御座います。
リリアとギルと再会したソフィー達が伝説級の錬金術を行うために素材集めの旅に出ていきました。きっと長い旅になる事でしょう。そして旅の間で子どもを産んで子育てしながら錬金術師としての道をずっと進んでいくのです。これにて錬金術師さんは完結ですがライゼン通りシリーズはまだまだ続きます。次はパン屋さんでも執筆しようかな。
ライゼン通りの錬金術師さん 水竜寺葵 @kuonnkanata
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