3.学校で②
夜見『……え、どういう事……?』
ナイト『あの比良坂という人物は、何らかの異能を持っています。もしかしたら、研究所の仲間かも知れません』
夜見『……でも、そんな様には見えないけど』
ナイト『……ええ、私も最初は分かりませんでした。ですが微かに……比良坂から異能力者の気配を感じたのです』
夜見『なるほど……それなら、早い事比良坂先生を殺しておくべきって事かしら?』
ナイト『……比良坂が敵だった場合は、そうですね。もし敵でないなら、協力する事も視野に……』
夜見『いや待って、協力って何。何と戦うの、私』
ナイト『……え、それは勿論異能力研究所なんかのだ、夜見に敵対する者達でしょう?』
夜見『……いや、私、そんなに戦いたくないんだけど……普通に生活させてくれないの?』
ナイト『……それは、難しいですね。既に研究所の奴等に目を付けられた以上、逃げる事は不可能に近いかと。』
夜見『なるほど、ね……確かにそういう事なら、仲間は居た方が良いかもしれないけど……私がそんな事できる人間じゃないって、分かってるでしょ?』
ナイト『……まぁ、そう……ですね』
夜見『はぁ……まぁいいわ、比良坂先生なら、私も大丈夫かもしれないし。放課後に聞きに行こうか』
ナイト『分かりました。では私は少し休憩を取らせて頂きますね、夜見』
夜見『はいはい』
なんて会話を頭の中でして居たら、教室に着いた。
持ってきた荷物を整理して、授業が開始されるまで読書をして待つ。
数分もしないうちに担任の教師がやってきて、ホームルームを済ませた後、長い授業が始まった。
適当にノートを取って、休み時間は読書。
これを繰り返している内に、勝手に一日が終わっているから、大分楽だ。
さて、帰りの挨拶を済ませたし……
夜見「行こうか」
教室を真っ先に飛び出し、比良坂先生のもとに……
もとに……あれ
比良坂先生って、何処にいるんだ……?
今更比良坂先生が普段何処に居るのか把握していないのを思い出して、私は急遽路頭に迷う事になった。
ミコト「あ、倉橋さん。どうしたの、そんなに慌てて。」
夜見「perfect timing!!!!!」
いけない、余りにも都合が良すぎて、テンションがおかしくなってしまった。こんなの私じゃないのに。
ミコト「えーと……そう言うって事は、私に何か用でもあったのかい?」
夜見「あ、はい……そうですね、少し聞きたい事が」
ミコト「なるほど……じゃあ、相談室にでも行こうか、あそこなら他人の目を気にせずに話せるからね、いい場所だよ?ほら、着いてきてくれる?」
うーん、なんだか勘違いされてる気がする。
確かに私が精神的に問題があるのは自覚してるけど……
今はそういう事じゃないんだ。
取り敢えず、大人しく相談室に着いていくか。
暫く歩いて、相談室に着いた。こんな部屋、あったんだ。
比良坂先生が扉を開けて、こちらに手招きをする。
ミコト「ほら、座って。」
夜見「あ、はい……」
大人しく座ると、ミコト先生は穏やかな顔から、真剣な面持ちへと変わった。
ミコト「それで……聞きたい事って、何かな?」
夜見「……単刀直入に、聞きますね」
念の為、すぐ殺せる様に。
剣を具現化して、軽く構え、比良坂先生に剣先を向ける。
夜見「比良坂先生……貴方は、私の敵ですか?」
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