@月!&日
少し自分にうぬぼれているような、自意識過剰であるが、自分に自信がないへんてこりんな雰囲気があった。「ここに一人・・・一人ヤキモキしていた。」は特にそれを感じた。「無心の歌を、私のお礼が濁らせる。」などとも書かれていたが、そんな訳ない。人間赤の他人のことをそんな気にしないのである。人前に立った時に感じられるような、他の人が自分について何か言っているだとか、悪い印象を感じているなど多くのことを考えてしまう時と似ているのかもしれない。自分が考えているような悪いことは起きはしないので気にしなくて良いのである。とは言いつつも、私もどちらかというと同属な気がする。
「I can speak」の後にもし、何か言葉を付け加えるとしたらどんなものをつけるのか考えた。’「私」は作中では恥ずかしがって歌の綺麗な例の女性に話しかけることができなかった。しかし、あの酔漢の自分の心うちを自由に言葉で吐き連ねているのをみる。そこで己も言葉を話せることができるのだからあの時に恥ずかしがらずに、話しかけるでも、投げ文をするでもなんでもいいので何かすべきであった。何かをしなくちゃ何も始まらないと言ったことを思い出させられ、私は話せる、だから何かすることができる(何かとはその人それぞれによって違うが)。というような意味合いを込めて題名を「I can speak」にしたのではないだろうか。
*『I can speak』太宰治を読んだ時のものになります
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