第94話 次元家屋にて② 従魔契約

一同  「『ごちそうさまでした!!!』」

ジイン 「はい、お粗末様でした」

アボス 「さ、食後のコーヒーを入れるとしよう、おっとシャヤ達はミルクティーだったな」


 特製ホットケーキの評判はすこぶる良く、特に女性陣から絶賛を博していた。

シャヤ 「・・・フワフワの食感・・・至高の味・・・」

フロウ 「・・・恐るべし、ほっとけーき・・・」

ルーラー『このような甘味を食するのは初めてです、ジインさんは料理もお得意なんですね』

リーザ 『私は甘い物はあまり食べないのだが・・・これはとても美味しかった』

ラナ  『私は甘いの大好き、次も食べたい、出来れば違う甘いのがイイ』

ハクブ 『これラナよ、我が主に対してしれっとリクエストをするんじゃない・・・して主よ、次の甘味は如何に?』

ラナ  『なんだ、ハクブだって楽しみにしてるじゃない』

ハクブ 『当然だ、我は主の従魔だからな』フフンッ

ラナ  『えっ何それ、従魔になったら衣食住が保証されるっていう事なの?』

ハクブ 『然り、お互いにwin-win の関係なのだ』

ラナ  『だったら私達も従魔になりたい』

リーザ 『ラナ、そんな身勝手な事を言うとジイン殿が困るだろう・・・』

ジイン 「いや、別に僕は困らないけどラナ、本当に従魔になりたいの?・・・リザードマンは誇り高い種族だと聞いていたけど・・・」

リーザ 『ジイン殿・・・誇りだけでは腹は満たされぬ、ましてや妹と二人では生きていくのもままならぬのだ・・・』

ラナ  『だったら信頼できる人間の庇護下に入るのが一番手っ取り早いのです』

リーザ 『それに瀕死状態の私を見捨てず助けて、更に妹の命を救ってくれた・・・ここまで行動を共にして考えた結果、私達は貴殿方あなたがたの従魔として仕えたい』

ラナ  『以下同文、よろしくお願いします』

シャヤ 「ジイン、ここまで言っているなら従魔になってもらっても良いんじゃない」

ジイン 「そうだね・・・ラナはともかくリーザがこれほど言ってくれるとは・・・」

ラナ  『ちょっと〜』

ジイン 「わかりました、契約はするけど条件を若干変更します、今回は僕個人ではなくパーティーでの契約にしますけど良いですね」

  「「「異議なしで〜す」」」

アボス 「ならば、ギルドにはクランとして申請をした方が良い、二人も探索者登録をしておくに越したことはないからな」

ジイン 「では従魔契約を行いますが、引き続きハクブは僕の従魔として、リーザとラナはパーティーメンバーの従魔として契約します、いいですね?」

ハクブ 『うむ、異論なしだ』

リーザ 『私も大丈夫だ、理解した』

ラナ  『おっけー』

アボス 「ラナは軽いな・・・」

ジイン 「そういえば媒体が契約には媒体が必要だったな、この赤と青の徽章メダリオンに魔力を流してと・・・」


 こうして、リーザとラナの従魔契約は完了した。

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