第85話 この先

アボス 「まず、装備の見直しからだ、双頭獣オルトロス三頭獣ケルベロスとの連戦で武器、防具はかなり消耗しているはずだ」

フロウ 「そういえば矢の残数もやや心許ないな・・・」

ジイン 「確かに・・・今の装備だと厳しくなりそうな感じがしますね・・・」

アボス 「本来なら鎧はきちっと合わせたいのだが、そうも言っておれんからな」

 そう言うやいなやアボスは収納ストレージから大量の武器防具を取り出すと、いの一番の真っ先に目を輝かせたのはリーザだった。

リーザ 『⚪△◻*※!?♪』

アボス 「うおっ、さすが反応が早いな、まぁ好きなのを見ていってくれ」

フロウ 「・・・また壮観だな・・・革鎧に青銅鎧に鎖帷子、盾とは・・・な、なんだこれは?」

シャヤ 「・・・凄い大きな盾・・・」

ハクブ 『まるでオーガが持つようなサイズだな』

ルーラー『ま、まさかこれは・・・魔鉄まてつ巨盾きょじゅん・・・アボスさん、どこでこの盾を?』

アボス 「あぁ、これは昔いた隊商キャラバンのリーダーから賜った物だが、なかなか使う機会がなくてな」

ラナ  『⚪△◻*※♪?(でしょうね・・・そもそも重すぎるのでは?)』

シャヤ 「・・・ラナが重すぎるのでは?・・・と言っているけど・・・」

アボス 「いやこの盾は重さもさることながら、実は腕力より体力がモノをいうんだ・・・どうやらルーラーは知っているようだがな」

ルーラー『はい、まず巨盾きょじゅんというのは戦で使用する置楯おきだてを指します』

 *置楯おきだてとは地上に置いて用いる大型の盾

ルーラー『更に魔鉄製の盾は通常の鉄より強度がありますが、あくまでも置楯おきだてなので片手で持つにはかなり重く、なおかつそれを持っての移動、そして戦闘となると相当の体力が必要です』

フロウ 「すまない、相当の体力というと?」

ルーラー『そうですね・・・10段階にすればわかりやすいかな・・・王女の解析プリンセスアナライズ!』

 

 *アボス

力7、技6、体6、速5、

 *ジイン

力4、技4、体6、速3、

 *フロウ

力5、技8、体5、速6、

 *シャヤ

力2、技4、体5、速4、

(一般成人の平均は3前後)

ジイン 「す、凄まじい解析能力だね」

ルーラー『まぁ、あくまでも目安なので、を解析して数字に換算するとこうなっただけです』

アボス 「これはありがたいな、今後の鍛練の指針になる」


 するとリーザが魔鉄の巨盾きょじゅんを片手で持ち上げて感触を確かめているようだ。

リーザ 『⚪△◻*※♪(ふむ、やや重いが悪くないな)』

シャヤ 「・・・アボス、リーザが使いたいって言ってる・・・」

フロウ 「わっ・・・あの盾を片手で・・・」

アボス 「おお、さすがはリザードマンだ勿論使ってくれ、それから妹の装備もよろしく頼むぞ」


 こうして、結構な時間をかけて装備の見直しが終わったが、どうやら次元家屋内では時間の流れが非常にゆっくりなのが幸いだった。


 *リーザ

武器 鉄短剣➡長剣ロングソード

副  木の盾➡魔鉄の巨盾きょじゅん

頭  

身体 布の鎧➡青銅の鎧 

足  革のレガース


 *ラナ

武器 スティレット

副  木の盾

身体 革の鎧

足  麻のゲートル


アボス 「さぁ、みんな準備は出来たか? 次は真ん中の扉へ向かうぞ」

   「「「『『『『はい!』』』』」」」


 


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