第84話 状態異常の姉妹

 三人が部屋に入って見たものは・・・

フロウ 「これは・・・どういうこと?・・・」

シャヤ 「ルーラーちゃん・・・なにやってるの?・・・」

 リーザとリーザの妹がジインに抱き着いていて、ルーラーが何とか引き剥がそうとしている・・・

ルーラー『あっ、みなさんイイところに! この姉妹どうにかしてください!』

ジイン 「ちょっと、二人とも離れてくれないかな・・・」

リーザ 『じゃあつがいになって』

妹   『姉さん、それはズルいです~彼のつがいは私がなるんです~』


アボス 「・・・言葉はわからんが、どうやらジインに迫っているように見えるな・・・」

ルーラー『見えるんじゃなくて、二人が迫りまくってくるんです! 剥がすの手伝って下さい!』

フロウ 「いくらなんでもおかしい・・・はっ!まさか・・・鑑定アプレイザル!」


リーザ・・・魅了、混乱

リーザの妹ラナ・・・魅了、混乱

フロウ 「なっ・・・これは二人ともに魅了と混乱の状態異常が掛かっている・・・」

アボス 「バカな、そんなことがあるのか?」

シャヤ 「・・・ない話じゃない・・・リーザは恐慌と同時に、妹さんは蘇生前からなら有り得る・・・」

ジイン 「・・・状態異常を回復しようにも、まだ魔力が戻りきっていない、これでは・・・」

フロウ 「とにかく、ジインから離そうか・・・くっ、流石はリザードマンだ、力が強い・・・離れない・・・」

アボス 「フロウ、ルーラー、この二人は混乱状態だ、無理に離そうとすると暴れるかもしれないぞ・・・」

 三人は何か方法はないかと思案していると・・・

シャヤ 「・・・まだるっこしい・・・荒療治する・・・微雷プチサンダー

ルーラー『シャヤさん待って、密着した状態で雷撃魔術を撃ったら大変な事に!』

 バリバリバリバリッ!!

 『『『『「「「あああああああっっっ!」」」』』』』

シャヤ 「あっ・・・」

 プシュー・・・・・・

 一人を除いてみんな痺れている・・・

ルーラー『だ、だから言ったのに・・・』

ハクブ 『な、なぜ我まで・・・』

アボス 「か、完全に巻き込まれた・・・」

ジイン 「なんでこうなるの・・・」

フロウ 「シ、シャヤー!」


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 シャヤにリーザ姉妹は揃って正座をしている・・・

  「『『ごめんなさい』』」

 ペコリペコリペコリ

フロウ 「いや、二人はいいんだ、魅了に混乱までしていたから無理もない、問題は・・・シャヤだ、あの状態で魔術を撃てば全員に被害がいくのは自明の理にも関わらず、・・・クドクドクドクドクド・・・・・・」

 フロウのお説教は続いた・・・

アボス 「まぁまぁまぁフロウ、もうそのへんで・・・」

ジイン 「やり方はアレですが、魔力が戻ってなかった僕に代わって何とかしようとしてくれたのには嬉しかったです」

 スススッ ピトッ

 正座をしていたシャヤがジインの近くに寄り耳元でボソッと一言呟いた・・・

シャヤ 「・・・ジインあの(お小言オ・バ・サ・ンに)もっと言ってやって・・・」

ジイン 「ぶっっっ!!」

フロウ 「どうかした? ジイン」

ジイン 「いえっ! なにもっ!」

   (シャヤ・・・まあまあ毒舌・・・)


アボス 「ゴホンッ! さて、これからについての話をするが皆よろしいかな?」

  コクンと全員が頷いた。 

 アボスの話とは・・・

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