第66話 地下3階①
アボス 「さて、地下3階に降り立ったが、不穏な空気が漂っているな・・・」
フロウ 「地下1階や2階とは雰囲気がまるで違う・・・守備隊員の言葉通りに気を引き締めていかないといけないぞ」
シャヤ 「・・・そういえば、はぐれ魔物に遭わなかった・・・」
ジイン 「ハクブ、はぐれ魔物について何か知ってる?」
ハクブ 『それなら、我が倒した、確かスライムだったな、だがそのときに翼に傷を負わされてしまい、毒が回り飛べない状態になってしまった・・・』
ルーラー『ポイズンスライム・・・毒液を吐いて弱らせてから自身の体に取り込んでゆっくり消化する粘性生物です、スライムは環境や食物で様々な変化をして亜種化していきますので要注意かと』
アボス 「そうだな、物理攻撃が効きにくい上に魔法耐性もあるからな」
シャヤ 「・・・スライムは雷と火に弱い・・・任せて・・・」
ハクブ 『我も先程は不覚を取ったが、次はそうはいかん』
フロウ 「頼もしい限りだ、むっ・・・骨の擦れる音が1体や2体ではないな・・・みんな戦闘準備を、スケルトンだ!」
暗闇からスケルトンが現れた、その数は4体で内1体は赤銅色のスケルトンだが、手には
ルーラー『あ、あれはスケルトン・ウォーリアー!上位種です!!』
アボス 「なに!上位種だと!シャヤ!ジイン!」
シャヤ 「・・・もう撃つ・・・火玉連弾・・・」
ドォォォン!!! シャヤの魔術で一瞬でスケルトン2体が灰になった!
ジイン 「・・・
パァァァァ!!! スケルトンとスケルトン・ウォーリアーはカタカタと震えると、どんどん身体が崩れていく・・・
フロウ 「二連射!!」
更にフロウの弓術でスケルトンは身体を維持できずに崩れ落ちた・・・が
残ったスケルトン・ウォーリアーは崩れゆく身体を奮い立たせて最後の力を振り絞り、フロウに対して攻撃を繰り出してきた!
「「『!!!フロウ!!!』」」
『!!フロウさん!!』
フロウ 「くっ・・・態勢が・・・間に合わないっ・・・」
フロウは来るであろう衝撃に耐えようとグッと歯を食いしばった!
・・・だが、衝撃は来ず・・・
フロウ 「?・・・!ア、アボス!!」
なんと、スケルトン・ウォーリアーとフロウの間にアボスが身体を潜り込ませて盾で弾いていた!!
アボス 「・・・最後まで諦めぬ、その執念は見事・・・だが、残念だったな・・・」
ドッッ!!
アボスは
アボス 「大丈夫か?フロウ」
フロウ 「えぇ・・・助かった、ありがとう、アボス」
ルーラー『す、すごい・・・瞬時に盾でフロウさんを護り、返す刀で倒すなんて・・・』
ハクブ 『・・・いくら弱っていたとはいえ上位種を一刀両断とは・・・』
そして、魔物がいた辺りには、様々な物が落ちている・・・スケルトンが持っていた剣に鎧、盾が散乱としていた。
フロウ 「この革鎧は・・・
アボス 「そうなのか?ではその剣と鎧と盾は
シャヤ 「・・・これは、お財布?・・・スケルトンが持っていた?・・・ボロボロ・・・」
ジイン 「・・・だいぶ使い込まれていて年季が入ってるね・・・よほど愛着があったのかな・・・よし、
ボロボロだった財布は瞬く間に綺麗になった!
それからジインは財布のひもを解いて中を確認した。
ジイン 「・・・古い銀貨に金貨もある・・・」
シャヤ 「・・・古代王妃の銀貨に古代国王の金貨・・・今は使われていない・・・」
すると、ルーラーとハクブがスススッと近づいて来て、財布とお金を物欲しそうに見ている。
ハクブ 『ジイン・・・その金貨を我にいただけぬか?』
ルーラー『シャヤ・・・私は銀貨が・・・その欲しいです』
「「はい、どうぞ」」
ハクブ 『えっ・・・そんなアッサリと・・・』
ルーラー『いいの?・・・』
ジイン 「う~ん、収集家からすれば価値があるだろうけど・・・僕達には宝の持ち腐れになるからね」
シャヤ 「・・・魔術媒体にならないので・・・」
フロウ 「欲しい人に渡すのが一番だよ」
アボス 「そういうことだ、遠慮なく貰ってくれ」
ハクブ 『では、ありがたく頂戴する』
ルーラー『やった~ありがとう~』
戦利品
魔獣の革鎧
大蛇皮の盾
お財布(修復済)
古代王妃の銀貨
古代国王の金貨
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