第59話 ルーラー王女
アルマ王国初代国王の娘、ルーラー王女・・・
幼い頃から身体能力に優れ、魔力も高く、「姫騎士」の愛称で民から慕われていた。
病気により、命を落とす・・・享年16歳
今、フヨフヨと浮いているスピリット(仮)がそうだ。
アボス 「何故、王女殿下がこのような所に?」
フロウ 「王族ならもっと深い場所で眠っているのでは?」
ルーラー『・・・・・・・・・・・・・・・』
ジイン 「・・・ふむふむ・・・」
シャヤ 「・・・えっ、ルーラーちゃん、そうなの・・・」
ジイン 「それがルーラー王女も、何が何やら、さっぱりわからないと言ってますね」
シャヤ 「・・・眠っていたのに突然起こされた・・・」
ジイン 「各階層をさまよっているうちに、ここに引き寄せられ、ここから出られなくなり途方に暮れていたと・・・」
フロウ 「なんと・・・
シャヤ 「・・・もう見つけた、これにルーラーちゃんは引き寄せられた・・・」
シャヤが部屋の片隅に指を差すと、そこには異彩な雰囲気を放つ石が壁に埋め込まれていた。
そして、周りを見渡すと片隅だけでなく四隅にもあった。
シャヤ 「・・・精霊結界陣・・・術師の魔力を込めて精霊を閉じ込める結界を作り出す聖術・・・」
ジイン 「!・・・聖術師でも高位の者しか使えない高難度の術と聞いた事がある・・・まさか大司教が?」
フロウ 「間違いないだろう、しかし・・・なんの目的があって、ここに陣を築いたのか・・・」
アボス 「推論に過ぎないが・・・」
アボスが話し出そうとするや否や、ルーラー王女はフヨフヨと近付いてきて蒼白い炎を点滅させた。
アボス 「うおおっ、びっくりしたぁ、一体どうされました王女殿下?」
ルーラー『・・・・・・・・・』
シャヤ 「うんうん、ルーラーちゃんも知りたいって」
アボス 「では、あくまでも推察だが大司教は精霊が持つ
フロウ 「ここはすでに使われた後だと言うことか・・・」
ジイン 「確かにルーラー王女しかいない事に合点がいきますね」
アボスの推察にルーラー王女の蒼白い炎が早く点滅した。
シャヤ 「・・・ルーラーちゃんも感心している・・・素晴らしいですって・・・でも・・・」
アボス 「ん?、でもなんだ?」
シャヤ 「ここから出る方法が知りたかったって言ってる」
アボス 「あ・・・なんか・・・ごめん・・・」
フロウ 「方法か・・・この石を全部叩き壊したら結界は解けないのか?」
ジイン 「残念ですが、既に術が行使された後では石を壊しても結界は残ります」
アボス 「では、グレゴイシス大司教を捕まえて術を解かせればどうだ?」
シャヤ 「・・・その前にルーラーちゃんが精霊結晶にされる可能性が高い・・・」
フロウ 「一刻を争うということか・・・」
ジイン 「ここから出る方法はあるにはありますが・・・」
ルーラー『!!!』
ジイン 「ですが、上手くいくかどうかはわかりません・・・それでも試しますか、ルーラー王女?」
ルーラーは蒼白い炎をゆっくり点滅している・・・が、蒼白い炎が一際燃え盛った!どうやら覚悟を決めたようだ。
ジイン 「わかりました、貴女の言う通りにしましょう」
ジインは袖を捲った、そこには銀色の腕輪が輝いていた。
シャヤ 「・・・そうか、次元の腕輪で・・・」
フロウ 「なるほど・・・
アボス 「しかし、今まで生命体を入れたまま閉じた事はないはずだ・・・ジイン・・・」
ジイン 「
ブゥゥゥゥン!
ジイン 「ルーラー王女・・・狭い所で申し訳ありませんが、暫しのご辛抱を・・・」
ガチャッ
ジインはドアを開けてルーラー王女を招き入れた。
ルーラー『ムリヲイッテゴメンナサイ・・・ジイン、アナタヲシンジマス』
ジイン 「勿体無い御言葉・・・」
「「「・・・ジイン・・・」」」
ジイン 「
(頼む・・・上手くいってくれ・・・)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます