第56話 地下陵墓1階層~2階層

 翌日・・・アボス達は地下陵墓へ足を踏み入れた・・・

アボス 「ふぅ、ここに入るのは何年振りか・・・」

ジイン 「すごいな・・・石造りの壁に床・・・百道迷宮とはまるで違う・・・」

フロウ 「魔物の気配も漂っているな・・・」

シャヤ 「・・・厳かな雰囲気・・・」

 4人は慎重に歩を進めていくと、フロウが手を挙げて静止を促した。

フロウ 「前方に魔物だ・・・ラット2、毒蜘蛛1だ、先制攻撃する・・・」


 フロウは弓を構えて放った!!

ドッ! ラットの体に突き刺さった!一撃で仕留めた!


シャヤ 「・・・火玉弾・・・」

ゴッ! ラットに命中した!炎に包まれている!

 「ギィィィィィ!!」


ジイン 「二閃突き!」  「ギッ!!」

 ジインは素早い槍捌きで毒蜘蛛を仕留めた!


(3人にはこの階の魔物など意に介さないようだな) 


アボス 「3人とも調子はいいようだ、寄り道せずに地下2階に向かうか」

 

そして、一行は地下2階の階段を発見して、降りていった。


 ~~地下2階層~~

アボス 「ここのスケルトンは個体差がある」

フロウ 「個体差?それは生前の強さが関係あるということなのか?」

アボス 「うむ、スケルトンは地下陵墓で死んだ兵士や冒険者、墓盗人の成れの果てや、あるいは古代王族の殉死者だという話もあるな」

ジイン 「中にはとんでもない腕前のスケルトンがいる事もあるんですね」

アボス 「できれば剣豪のスケルトンにはあまり出会いたくはないが、まぁ単体ならば落ち着いて対処すれば問題ない、むしろ複数で現れる毒蛇の方が面倒だな」

シャヤ 「・・・もしかして地下3階以下は強いスケルトンやゾンビが現れる可能性が・・・」

アボス 「それもあるが1ソロでは降りる許可が出なかったのは、麻痺、睡眠、混乱攻撃をする魔物が出るからだろう、1ソロで喰らえば死亡待った無しだ」


 すると向こうの方から剣を持ったスケルトンが現れた。

 

フロウ 「む、噂をすれば影がさすか・・・」

アボス 「ここは俺がいこう、収納ストレージ

 アボスは長剣ロングソードを仕舞い、棍棒を取り出して構えた、スケルトンは剣を振りかざすとアボスが盾で防いだと同時に棍棒を力一杯振り切った!

アボス 「ぬうううんっ!全力振フルスイング!!」


  ドッゴォォォォン!!!!

 アボスの渾身の一撃により、スケルトンの体はバラバラになって辺りに骨が飛び散った・・・

ジイン 「うわぁぁ・・・これがゾンビだったら酷い絵面になっていたな・・・」

フロウ 「・・・力加減が・・・」

シャヤ 「・・・馬鹿力炸裂・・・」


アボス 「馬鹿力って・・・パワフルと言って欲しいな💪」

ジイン 「シャヤ、アボスさんは馬鹿力じゃないよ、加減を知らないだけだよ」

シャヤ 「・・・訂正する、力馬鹿だった・・・」

フロウ 「・・・力加減馬鹿男ちからかげんばかお・・・」

アボス 「いや、なかなか辛辣!」


 そんな、やり取りをしながら、4人は出てくる魔物達を倒していき、前線基地に繋がる扉に辿り着いた。


ジイン 「この扉の向こうが前線基地・・・」

フロウ 「重厚な扉だな・・・」

シャヤ 「・・・カギは暗証番号入力・・・」

アボス 「あぁ、暗証番号は知っているから大丈夫だ、確か、番号は5・・9・・6・・3・・っと、開いたぞ」

 ガチャリと扉にかかっていたカギが解除された。

ジイン 「前線基地・・・どれくらいの規模なんですか?」

アボス 「そうだな・・・セグトーチの街商広場位か」

フロウ 「それは中々だな・・・」

シャヤ 「・・・どんなお店があるか楽しみ・・・」

 

 4人は扉を開けて中に入った。

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