第46話 解放と介抱と快方

 一方、広場奥では、捕らわれた人達を解放したレイテとフィアー、ジインは、体調の優れない人の介抱をしていた。

レイテ 「ジイン君、もう動けるのかい?」

ジイン 「はい、大丈夫です、ご迷惑をおかけしました」

フィアー「・・・魔力の回復も早い・・・」

ロンドネ「ジイン坊や、ミーシャを助けてくれて本当にありがとうよ」 

 ロンドネはジインに深く頭を下げた。

ジイン 「ロンドネ様、私は当然の事をしただけです、どうか頭をお上げ下さい!」

ミーシャ「いえ、私達からもお礼を言わせて下さい、皆様がいなければ、どうなっていたか・・・」

ガルバン「そうですぞ!あなた方は命の恩人です!」

貴族達「「「そうだ!その通りだ!ありがとう!本当にありがとう!」」」

ジイン 「勿体ないお言葉、皆様方が無事で何よりです」

 ジインは感極まって涙ぐんでいる。


貴族  「あら・・・向こうからギルドマスターが来られましたわ」

 

ベリル 「皆さん、ご安心下さい!ならず者達は全て捕縛致しました!」

貴族達 「「「おおおっ!!!」」」

 

ベリル 「このあとは私共と迷宮を出て教会で検査を受けていただきます」

貴族  「ギルドマスター、検査とは一体・・・?」

フィアー「検査については私から説明します、皆様方のの体内残留濃度チェックを行います」

ベリル 「お時間は取らせませんので宜しくお願いします」

レイテ 「その後は、暖かい食事をご用意致しますので」

男性貴族「おお、それはありがたい、そういえば安心した途端に腹が減りましたな」

女性貴族「・・・確かに捕らえられてから、まともに食べていませんわ・・・」

 ならず者達は、さらった人には食べ物を与えず、自分達だけで酒盛りをしていたようだ。

女性貴族「それに身体も随分汚れて・・・」


ジイン 「・・・皆様方の不快感を取り除きたいので聖術を掛けても良いでしょうか?」

女性貴族「そのような事が出来るのですか?」

ジイン 「はい、衣服とお身体の汚れを落とします」

女性達 「「「それは助かりますわ、是非!」」」

レイテ 「ジイン君、清拭クリーニングの聖術を1人1人に掛けるのかい?」

ジイン 「いえ、一気にいきます、範囲清拭エリアクリーニング、それから範囲鎮静エリアセデーション

 ジインが聖術を唱えると、周りにいた人達の汚れと不快感が取り除かれていく!

フィアー「!・・・範囲聖術の連続使用とは・・・」

女性貴族「あぁ・・・なんという爽快感・・・」

男性貴族「身体だけでなく、心も洗われていくようだ」

 

 ジインはみんなの不快感を取り去った!!


フィアー「ジイン殿、お見事、これで更に早く皆が快方に向かうことでしょう」


ベリル 「宜しいかな? では皆様、出発致しますぞ!」


こうして、ならず者による誘拐事件は終結した・・・


 

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