第25話 情報は大事

 さぁ二回目の迷宮探索、今回は初の長道に挑む。

アボス「まずは長道についてだがギルドの情報では魔物は短、中に加え新たに大蛇が出てくる、二箇所の長道を過ぎれば階層主ヒエラルキーマスターの部屋だ」


※迷宮大蛇・・・大型の蛇で蜘蛛同様、牙に毒があるので毒消しは必須


ジイン「鼠に烏に蜘蛛・・・そして蛇か、害虫駆除ですね」

シャヤ「・・・言えてる・・・でも油断は禁物・・・」

フロウ「あまり気負わずに自然体で挑もう、それで階層主ヒエラルキーマスターとは?」


アボス「うむ、ゴブリンチーフと呼ばれている魔物だ、他のゴブリンを率いている、装備は大きな斧に金属鎧で生半可な攻撃では通じない」

シャヤ「・・・師匠の所で新しい魔術を覚えてきた・・・長道で使う・・・」

フロウ「この弓だと少し心許ないか・・・」

ジイン「僕は取り巻きを倒します、チーフはアボスさんにお任せしても?」

アボス「あぁ、シャヤが魔術を放って分断、ジインとフロウが取り巻きを相手取ってくれれば、対処はできる、一対一なら与し易い相手だからな」

フロウ「それは心強い、私もサポートに徹しよう」

アボス「まずは長道の探索からだな」

ジイン「その前に教会で新しい聖術を覚えてきたので試していいですか?」

フロウ「新しい聖術?」

ジイン「ええ、アボスさん、中道探索で手に入れたローブはありますか?」

アボス「?、あるにはあるが洗濯もしていないので汚れているぞ?」

 アボスが収納ストレージから薄汚れたローブを取り出してジインに手渡した。

ジイン「では失礼して、清拭クリーニング

 何と、ローブが見る見る内に綺麗になった!

シャヤ「・・・新品同様になった・・・」

フロウ「む、このローブはしっかりした作りだな・・・僅かだが魔術耐性もある・・・」

アボス「フロウ、判るのか?」

フロウ「あぁ、簡易鑑定だが間違いない」


ジイン「この術は衣類だけでなく、身体についた汚れや匂いも落とす事が出来ます」

シャヤ「・・・汎用性が高い・・・」

フロウ「私達、女性にはありがたい限りだな」

アボス「うむ、汚れだけでなく匂いも落とせるのが良い、探索には重要な事だ、では次いでといえば何だが俺も新しい技術を覚えてな、これなんだが・・・」 

 アボスは収納ストレージから短剣と小盾を出した。

アボス「錆び落としの技術だ」

フロウ「これは宝箱に入っていた短剣とゴブリンが落とした小盾か・・・確かに錆びが落ちている」

アボス「短剣はフロウの副武器、小盾はシャヤが使うと良いだろう」

ジイン「両方ともお守り代わりによさそうですね」

フロウ「ありがたく使わせて貰おう」

シャヤ「・・・防御力アップ・・・」

アボス「では迷宮に向かうとしよう」


~~迷宮内~~

アボス「さぁ、用意はいいか?」

ジイン「はい、準備万端です」

フロウ「こちらもOK だ」

シャヤ「・・・大丈夫・・・」



扉の先に待ち受けているのは善意か?それとも悪意なのか?

4人は扉を開けて、意気揚々と中に躍り込んだ。

 

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