第21話 とりとめのない話 

ジイン「なんかどっと疲れました・・・話を戻しましょうか・・・それでこの帽子なんですが迷宮布の帽子は魔力がこの中で一番高いシャヤに被ってもらおうかと」

シャヤ「・・・いいの?ジインが買ったのに・・・」

ジイン「勿論、シャヤの為に買ったんだから使ってくれる?」

シャヤ「・・・ありがとう、とっても嬉しい・・」

・・・この2人のやり取りを俺とフロウは微笑ましい目で見ていた・・・

アボス「青春してるなー若いっていいなー」

フロウ「えらく年よりじみたことを・・・然程、年齢は変わらないだろうに」

アボス「そういやジインっていくつなんだ?」

ジイン「えっ、僕ですか?19歳ですけど・・・」

シャヤ「・・・まさかの年下だった・・・」

アボス「えっ、シャヤが上なのか?」

シャヤ「・・・私は20歳・・・」

アボス「それでも20歳か・・・俺なんかもう26歳だぞ」

フロウ「・・・・・・・・・・・・」

ジイン「あの、フロウさん・・・差し支えなければ年齢を・・・」

フロウ「・・・・(もごもご、2、24歳だ・・・・)だ・・・」

アボス「なんて?」

シャヤ「・・・フロウは気になるお年頃・・・」

ジイン「はっ、まさか30歳だったとか・・・ぐわっ!」

  ・・・ズドン!とジインのボディにフロウの拳がめり込んだ・・・

  ・・・ジインは両手でお腹を押さえてうずくまっている・・・

  

アボス「馬鹿だなぁジイン、フロウが30歳のはずがないだろう、

俺と同じ位だな、十分若いぞ、なっフロウ・・・ぐえっ!!」

  ・・・今度はアボスのボディにフロウの拳がめり込んだ・・・

  ・・・ご愁傷様です・・・


フロウ「わ、私はまだ24歳だーーー!!!」

  ・・・フロウの絶叫が家中に響いた・・・



      「「ごめんなさい」」


シャヤ「・・・2人ともデリカシーがない・・・」

フロウ「・・・シャヤ・・・お前もだよ・・・」

シャヤ「・・・私が・・・なぜ?」

ジイン「シャヤが気になるお年頃とか言うから、てっきり30の大台に乗ったのかと・・・ぐはっ!」

 ・・・ジインは再び、ボディブローを食らった・・・

アボス「学習しろ、ジイン、フロウは24歳だ、つまりお肌の曲がり角に差し掛かった所なんだ・・・ぐおっ!」

フロウ「お前も学習しろっっっ!!!」

アボス「ぐおぉぉぉ・・・鳩尾みぞおちに入った・・・」

シャヤ「・・・フロウ・・・怒ると眉間にシワが出来・・・ヒッ・・・」

フロウ「シャヤ・・・二度と目の覚めない世界に連れていってあげようか?」


     「「「改めて、ごめんなさい」」」

・・・この後、3人はフロウのご機嫌を取るために明日は全奢りが決定した・・・

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