第15話 休日 ~アボス~ 

次の日も短道と中道を探索した後、俺達は2日間の休みを取る事にした。


朝からフロウとシャヤは店巡り、ジインは教会に行くと言っていたな。

俺は先日の不明な石を見て貰うべく、牛馬亭ぎゅうばていを訪れていた。


レイテ「やあ、今日は1人なのかい?」

アボス「ええ、探索は休みで皆、別行動です」

レイテ「そうか、それで今日は頼んでいた件のことかな?」

アボス「はい、中道で採掘した鉱石ですが不明な石がありまして・・・」

レイテ「・・・不明な石かい?・・・見せてもらっても」

アボス「はい、これなんですが・・・」


アボスは楕円形の白い石を差し出した。


レイテ「ぬっ、これは・・・清浄石しょうじょうせきか・・・およそ1層で出る代物ではないはずだが・・・これを採掘したのはもしかしてジイン君かい?」


アボス「ええ、それとこの銀鉱石も彼が採掘したものです」

レイテ「なんと、銀鉱石まで・・・確かに1層では珍しい・・・1つずつでも採掘出来るとは大したものだよ」

アボス「いえ、1つずつではありませんが・・・」

レイテ「今、なんと?・・・・」

アボス「彼が採掘した銀鉱石が12、それと清浄石しょうじょうせきですか・・・その石が5つです」

レイテ「・・・驚きの採掘技術としか言いようがないな・・・では鉱石類は買い取ろうか、代金は今でいいかい?」

アボス「いえ、代金は4人で来させていただいたときに受け取らせて欲しいのですが宜しいでしょうか?」

レイテ「その方が良いか・・・私は構わないよ」

アボス「ありがとうございます・・・ではその2つとこちらも」


清浄石しょうじょうせき、銀鉱石、鉄鉱石、銅鉱石、錫鉱石を各1つずつ手渡した。


レイテ「おお、ありがとう、引き続き鉱石集めは宜しく頼むよ」

アボス「はい、では失礼いたします」


こうして牛馬亭ぎゅうばていを後にした。


アボス「さて、次はどこに行こうかな・・・」





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