第11話 束の間の休息

食事なのだが、フロウとシャヤの顔は嬉しくなさそうだ。


アボス「どうした?2人とも腹は減っていないのか?」

フロウ「いや・・・そういうわけではないのだが・・・」

シャヤ「・・・携帯食・・・塩辛い・・・もそもそ・・・」


アボス「その心配には及ばん・・・ジイン、用意するぞ」

ジイン「は~い、次元家屋ディメンションハウスオープン」


ブゥゥゥン


フロウ「なっ・・・・・・・・」

シャヤ「・・・これは迷宮技術ラビリンステクノロジー・・・」

ジイン「おっ、御名答、さすがシャヤは博識だね」

アボス「さ、詳しい事は中で食事をしながら話そう」


~~次元家屋内~~

ジイン「ごめんね、まだ部屋が1つとトイレしかないんだ」

アボス「テーブルと椅子を出すぞ。収納ストレージ


フロウ「・・・す、凄いな、これは・・・」

シャヤ「・・・ジイン、どういうこと・・・」


ジイン「レイテさんがを貸してくれたんだ」

ジインは袖を捲って銀色の腕輪を見せた。


シャヤ「!!それは次元の腕輪・・・」

フロウ「わ、私も聞いたことがある・・・空間を創り出す腕輪で使う者によって様々な空間になるという・・・」

シャヤ「・・・誰でも使えるわけじゃない・・・空間認識能力が優れていないと生物は入れない・・・」

ジイン「この腕輪は迷宮限定だけどね」

アボス「そういうことだ、まぁ驚くのも無理はない、さぁ食事の用意が出来たぞ・・・といっても鶏豚けいとんで作ってもらった料理だがな」

 

ジイン「さぁ温かいうちにいただきましょう」

「「・・・・・・・・・・・」」

アボス「??どうした2人とも、怪訝そうな顔をして・・・」

フロウ「アボスの収納ストレージは時間停止能力があるのか?」 

アボス「?ああ、それが何か?」

シャヤ「・・・フロウ、考えちゃダメ・・・全部受け止める・・・」

フロウ「・・・あぁ、もう疲れた・・・食べよう・・・」


ジイン「いただきます」

「「「いただきます」」」


~~食事中~~しばらくお待ちください~~


ジイン「ごちそうさまでした」

「「「ごちそうさまでした」」」


フロウ「あ~美味しかったぁ」

シャヤ「・・・迷宮で温かい食事・・・幸せ・・・」


アボス「あとは武器防具の損耗度合いの確認をしよう」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アボス「治癒薬、魔力回復薬は十分、武器損耗度は軽微、これなら先に進めるな」

フロウ「矢も使えるのは回収しているので然程減ってないぞ」

シャヤ「・・・投擲の石が大きいのがなくなった・・・小さいのしかない・・・」

アボス「そうか、ではこれを渡そう」

ジイン「あっスリングですね、これなら小石でも牽制できます」

シャヤ「・・・使う・・・」


アボス「よし、スタミナが回復したな、探索を続けよう、その前にトイレは済ませておくように」

「「「は~い」」」



ジイン「忘れ物ないですか?、では閉じますね、次元家屋ディメンションハウス 

クローズ」    ブゥゥゥン 

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