第9話 いざ、迷宮へ
今日はいよいよ、迷宮探索の日だ・・・・
気持ちが高ぶり、朝早く目覚めてしまった・・・・
出発まで時間があるな、少し歩くか・・・
洗面所で顔を洗い歯を磨いているとリビングでガタッと音がした。
誰かが起きてきたのだろう、俺と同じで気が高ぶったのか。
リビングに戻るとそこにはフロウがいた。
アボス「フロウ・・・おはよう、早いな」
フロウ「あぁ、おはようアボス、貴方も早いな」
アボス「出発まで時間があるから、散歩してくるよ」
フロウ「散歩か・・・私も一緒に行っても良いか?」
アボス「そうだな、1時間程歩くが構わんか?」
フロウ「ああ、では行こうか」
~行きの道中~
アボス「いい天気だ、今日は絶好の探索日和だな・・・」
フロウ「迷宮に入ったら天気は関係なくないか?」
アボス「そうでもないぞ、雨だと気が滅入るし、道もぬかる、やはり晴れに越したことはない」
フロウ「成程、気の持ちようか・・・そうか、そうだな・・・」
~帰りの道中~
アボス「フロウ、短道には罠や宝箱の頻度はどんな感じなんだ?」
フロウ「ん・・・そうだな、罠はそこそこあるが分かり易いのでほぼ問題ないな、宝箱は・・・まぁ短道だからな・・・大したものはないな」
アボス「鉱石はどうだ?」
フロウ「短道では見ないな・・・中道や長道にはあると思うが・・・」
アボス「そうか・・・まぁ今日は短道のみ探索のつもりだったので、行き掛けの駄賃であればと思ったが・・・」
フロウ「短道なら魔物の核、
アボス「成程、そこが狙い目か・・・そうだ、もう1つ聞きたいのだが、帰りの扉はどうなるんだ?」
フロウ「帰りとは?」
アボス「迷宮の入口から入り、最初の入口?の扉を潜り抜けて奥へ奥へ進んでいくが、行ききったら出口?の扉から出るが逆の場合はどうなる?」
フロウ「ややこしい言い方になるが入口が出口で、出口が入口になるわけだ、それについては迷宮の
アボス「???迷宮の
フロウ「私も詳しくは分からぬが・・・1度で扉を行き来すればそれ以降は
アボス「そんなことが出来るとは・・・迷宮の
フロウ「それは・・・出来ないんだ。 人の増減や入れ替わってしまうと全てリセットされるので最初からだ」
アボス「まぁ・・・当然と言えば当然か・・・」
フロウ「そうこういう間に家に着いたな」
アボス「ああ、有意義な散歩だった、迷宮が待ち遠しいが、まずは食事だな」
その後ジインとシャヤを起こして、朝食を取り準備をして拠点を出発した。
~乗合馬車内~
ジイン「いよいよ探索か・・・」
(初めての探索だ・・・気負いすぎないようにしなければな・・・でも興奮して体が震えるなぁ・・・)ブルルッ
シャヤ「・・・ジイン・・・震えている・・・どうしたの?・・・」
ジイン「あぁ、これは武者震いなんだ」
シャヤ「ムシャブルイ?」
ジイン「戦に向かう前に、適度な緊張で気持ちが高まり、震える様子と言われていて
僕のいた国では武者震いと言うんだ」
シャヤ「・・・寒さや恐ろしさではなく?・・・」
ジイン「それは、
フロウ「ほう、前の【エンモタケナワ】といいジインの国は言葉が豊かなんだな」
アボス「【オツカレサマデシタ】も良かったな、そうだ、今から俺達4人は探索に行くわけだがこの状況が、ジインの国言葉で何か合いそうなのはないか?」
ジイン「この状況をですか・・・(これはなかなかの無茶ぶりだな・・・)」
フロウ「気分が上がるような言葉が良いな」
シャヤ「・・・アゲアゲ・・・」
ジイン「では
「「「シメンハッピ???」」」
ジイン「はい、元々の言葉は
三つの顔と六つの
(う~ん、どうかな・・・結構、苦し紛れで思いついたんだけど・・・)
アボス「うむ、良い、実に良いぞ、これは素晴らしい、気に入った」
フロウ「私も同意見だ、申し分ない」
シャヤ「・・・ジイン・・・凄い・・・」
(えっ、思ったより好評価だった、これは嬉しい!!)
アボス「
フロウ「おお!!それはいいな、ゼロ・カルテット改め
か、うん」
シャヤ「・・・私も賛成・・・」
(いやいやいや、3人でどんどん話が進んでるんですけど・・・)
アボス「うむ、今日の探索後にギルドに行って申請しよう」
「「賛成」」
ジイン「あのもう少しパーティー名は皆で考えた方が良いのでは?」
フロウ「私には
シャヤ「・・・右に同じ・・・」
アボス「・・・以下同文・・・」
「「「という訳で
(・・・だ、だめだ、返す言葉がない・・・)
ジイン「はい・・・わかりました・・・」
(まぁ、皆が喜んでいるからいいか)
その後、乗合馬車は迷宮前に到着した。
いざ、いかん、迷宮探索へ!
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