第8話 それぞれの・・・・・

「「「「ごちそうさまでした!」」」」


俺達は鶏豚けいとんを出た。


ジイン「ふー食べた食べた」


シャヤ「・・・満足・・・」


フロウ「それでアボス、この後はどうするのだ?」


アボス「そうだな、食べたばかりだから少しゆっくりしたいな・・・」


ジイン「それなら、近くの足湯に行きましょうよ」


シャヤ「・・・足湯・・・いい・・・行きたい・・・」

フロウ「私も賛成だ」


アボス「うむ良いな、では行こうか」


~足湯~


ジイン「おぉ、あったか~い♪」


シャヤ「・・・極楽♪極楽♪・・・」


フロウ「うむ、これは良い、温まるな」


アボス「あぁ、落ち着くな、ところでフロウ、報酬の取り分はこれまではどうしていたんだ? 2人だから折半せっぱんして各自管理か?」


フロウ「いや、私が管理していた、一か月に使う上限を決めていて、必要経費、残りは拠点購入の為の貯金だな、宿暮らしも悪くはないが落ち着きたくて・・・」


アボス「なるほど、それは堅実だな、しかし、拠点か、う~ん、拠点・・・」


(・・・俺達の拠点に来てもらうというのはどうかな・・・部屋は余っている、しかし女性2人を誘うのはなかなかどうしてハードルが高い・・・)


ジイン「フロウさん、僕達の所に来るっていうのはどうですか?、部屋は空いていますし、一緒の方が何かと都合がいいのでは? ねぇアボス兄さん」


 (ジイン!・・・あっさりとスマートに言ったが2人の反応はどうだろう・・・)


シャヤ「・・・ジインそれは・・・ナイスアイデア・・・」


フロウ「こら、シャヤ」


 (思いの外、好反応だな、ジイン、よく言ってくれた)


シャヤ「・・・2人が住んでいる家・・・今、見に行きたい・・・ダメ?」


フロウ「・・・不躾なお願いになるが私達が行っても良いのだろうか?」


アボス「勿論だ、歓迎する」


ジイン「決まりですね、では行きましょうか」


~拠点~


ジイン「着きましたよ、ここが僕達の家です」


フロウ「・・・お、大きいな・・・それに2階建て・・・」


シャヤ「・・・外観、キレイ・・・」


アボス「さぁ、中へどうぞ」


「「お邪魔します」」


フロウ「リビングが広い・・・」


シャヤ「・・・お風呂がある・・・」


アボス「まぁ、ゆっくりしてくれ、今、飲み物を・・2人ともコーヒーでいいか?」


フロウ「いや、飲み物なら私達が入れよう」


ジイン「今日は2人はお客様なんだから座ってて下さい」


アボス「そうだぞ、御客人」


フロウ「そういうことなら・・・いただきましょう」


シャヤ「・・・コーヒー飲めない・・・」


ジイン「シャヤ、ミルクティーにしようか?」


シャヤ「!・・・ミルクティーにする・・・」


フロウ「それにしても大きな家だな・・・」


アボス「元々は従業員寮の予定だったそうだが、近すぎて落ち着かないとの事でずっと空き家だったんだよ」


フロウ「そうなのか?しかし空き家だったにしては内も外も綺麗だが・・・?」


アボス「あぁそれは定期的に依頼で掃除をしていたからな」


フロウ「それでここを借りたのは最近なのか?」


アボス「いや、半年前だったかな、レイテさんから持ち掛けられて」


フロウ「なんと!牛馬亭の支配人からか、それは凄い!」



~しばしご歓談中~


アボス「最後に明日の予定だが・・・」


フロウ「私とシャヤは翌朝に宿を引き払って、ここに世話になるので、よろしくお願いします」


シャヤ「・・・お願いします・・・」


アボス「俺達も明日は牛馬亭に用事がある」


ジイン「あぁ、支配人・・・レイテさんに探索の事を?」


アボス「うむ、家賃の事も含め、諸々を話さないとな」


フロウ「さて、長居をしてしまったな、そろそろ失礼する、シャヤ、帰ろう」


シャヤ「・・・ごちそうさま・・・また明日くる・・・」


ジイン「2人とも送らなくて大丈夫ですか?」


フロウ「ああ、夜遅くないので大丈夫だ、ではごちそうさまでした、明日、よろしくお願いします」


シャヤ「・・・また明日・・・おやすみ・・・」


アボス「あぁ、気をつけてな」


ジイン「おやすみなさい」


~~翌日~~牛馬亭~~


レイテ「やあ、お待たせしたね」


アボス「いえ、先日はありがとうございました」


ジイン「ありがとうございました」


レイテ「お礼などいいよ、支払ったのはベリルだからね、それで用件は家の話かな?」


アボス「恐れ入ります。実は明日から探索に行くことになりましたので、ご挨拶に伺った次第です」


レイテ「ふむ・・・君とジイン君と昨日の女性2人だね、確かフロウさんとシャヤさんだったかな?・・・」 


アボス「はい、それで彼女達と一緒に暮らす事になりまして・・・」


レイテ「ほう・・・それで?」


アボス「まだ先の話ですが、今お借りしている家を購入したいと考えておりまして・・・・」


レイテ「成程、うん、いいよ」


アボス「つきましては・・・・えっ、良いのですか?」


(この人、サラッと即答したな・・・・・)


レイテ「金額の話は、僕の知り合いの不動産屋に査定してもらってからでいいね」


アボス「は・・はい、ではそれで構いませんが・・・・」


レイテ「それより、鉱石の件よろしく頼むよ」


アボス「わかりました、ありがとうございます」


レイテ「それでは、私は仕事に戻るので失礼するよ」


「「はい、ありがとうございました!」


牛馬亭を出ると、フロウとシャヤがいた。


アボス「おぉ、2人とも宿は引き払ったのか?」


フロウ「あぁ今終わった所だ、そちらも終わったようだな」


シャヤ「・・・早く行きたい・・・」


ジイン「では、行きましょうか!」



その後、2人を連れ、家に戻り、各々の時間を過ごした・・・・


さぁ、明日は待ちに待った迷宮探索だ・・・・


気を引き締めていくぞ。

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