第10話
戦いはすぐに決着した、調査船のパイロットは有能だった、短距離ワープを繰り返し敵を幻惑させ、調査船ゆえの少ないレーザで破壊した、しかし目の前の敵がいなくなっても連絡を受けた母船からまた新手がやってくるはずだ、いずれ力尽きるだろう、加勢したいがこの救命艇ではいかんともしがたい、ただ傍観し最期を見届けることしかできない。調査船は突然惑星上にワープした、それもあの洞窟の入口にだ、そして勝手知ったかのように静かに進入してきた、なぜだ、なぜ知っているのだ、まさか治が乗っているのか?ここを知っているのは私と治だけのはずだ。
「桜 連絡を取れ」「でも通信が漏れて我々の居場所が判明してしまいます」至極当然の反応だ、「さっきも言ったとおり、なぜかは分からないが通信はこの洞窟の外には漏れない」
突然の連絡に調査船は動きを急停止した、そして洞窟内をセンサーして我々の救命艇を発見したのだろう、
ゆっくりと近づいてきた、「だーれ?先客がいたとはお釈迦様でも気がつくまい」いきなり冗談とは恐れ入る、連邦の通信規則をまるで無視している、連邦は崩壊したんだから、ヤケクソかもせれない。
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