第7話

「それで、どうすると?」

「エピテ3号惑星に行き隠れる、暫く様子を見る」

「この銀河どこに隠れようと追跡されるじゃないか」

「さっき言った洞穴の中は探索船のセンサーには反応しない、洞窟内部での通信は外に漏れない、当時十分確認済なんだ、あの星には何らかの設備がある、洞窟に入る度、船は何かのスキャンを受けているんだ、だからそれを解明するため俺はキャリアを棒に振ったんだ」手塚の話に何か遠い記憶を呼び覚ますものがあった、「そういえば子供時分に今の銀河統一文明は3度目だと聞いた事がある、それの残骸かなにかか?」皆、宙を見つめた、暫くして夢子の冷めた声がした「行こ、行こ、たとえ捕まるのが1週間伸びるだけでも、意地を見せよう、あんな狭い地球に閉じ込められるより、まだマシだワ」キャプテンは恵まれなかった自分のキャリアを省みた、最後まで命令に忠実でいることもないし、誰かに迷惑になることもないだろう、既に組織は崩壊しているはずたし、何らかの見せしめ行為も伝わらないなら意味がない、「よし決めた行こう、手塚を信じる、人類最後の冒険やな、ワープ解除後直ちに・・・」「もうセットしたよ、早く私物を持って救命艇に乗り込め」五郎はうるさそうに答えた

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る