第12話
華奢で美しく、優しいふたりの兄弟の物語を。
コトハは10歳では思い出せず。
12歳の時ひらめいて。物語にし。
15歳で昔見た夢に再び遭遇した。
そう思っていた。しかし、1回目の夢は本当に異世界訪問で。
クロハとギンカに、大切そうな話をしたと思ったら、ふっとコトハは、光に包まれて消えてしまったらしい。
じぶんたちの力が消える。
クロハはアザや傷を目立たなくする力が。
ギンカは畑のものや自身に関わる彩りの変化の力が。
考えてみようにも、コトハが急に消えてしまったことに。深い喪失感があった。
もうなにも描かないかもしれない。
もうなにも育てないかもしれない。
お姫様は、妖精は、じぶんたちでは幸せにできない。だから返してもらう。そんな気がして一層愛したかった。あの子の成長を見守り、大人になったらどちらかがあの子と愛し合って結ばれる。まだあんな子供になんて、愛を抱くんだろう。
そう思っていると、コトハはまた現れた。
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