また新しい人だ・・・
「・・・次の方どうぞ〜!」
元気よく明るく!これがこのお弁当屋のモットー。
さーて!ラスト乗ったお客さんまで残り数人だ!
「・・・やぁ、また来たよ!」
・・・げっ!またかよこの人・・・
シオンが現れて、俺は顔を引き攣ったがそんな事を気にせず格好を付ける。
「いらっしゃいませ〜」
「・・・昨日食べれなかったのでね同じのをお願いしようか。」
「・・・あ、日替わりなんです。これ、前の分どうぞ」
前に置いて行った弁当を渡すと驚いた顔をしていた。
「・・・牛肉入りの弁当?」
「・・・ちゃんと賞味期限切れる前に来てくれて助かりました。牛肉入りは滅多に生産できないんで受け取るなら今のうちですよ?」
すると彼女は弁当を受け取ると呆れたように呟く。
「・・・奢りだから食べてもいいと言ったじゃないか」
「・・・俺は奢られるの好きじゃないんで。」
「・・・そういう所も惚れる」
なーに言ってんだかこの人、この人のナンパ癖がすごいなぁ。
まぁ多分他の人にも言ってるんだろうけど
「・・・はいはい、後ろ詰まってるなら頼むなら頼んで下さい。」
「・・・あぁ、じゃあ連れ添いも一緒だからこの弁当を1つ頼もう。」
そう言って近くにあった弁当を掴む。
「はい、銀貨2枚です。」
そう言って弁当を袋に入れて渡すとシオンは目をキラキラさせながら俺に話しかける。
「どうかな?この後ボクと一緒にデートでもどうかな?」
──ナンパが凄いな・・・
まぁ適当に笑って流すか。
すると彼女の横から女性が現れスパンとどこから持ってきたのか大きなハリセンを持って叩いた。
「・・・お前・・・何ナンパしてんだよ。」
「・・・いったいなぁ〜何をするんだ。 エリス・・・」
エリス・・・、シオンと同じ騎士の人だろうか?
腕組みをしながら呆れている様子の女性、
よく見ると腰に剣を装備している模様、この人も騎士様のようだ。
「・・・全く・・・済まないな少年。コイツはいつもこんな感じなんだ、適当に流しちゃって構わない」
「・・・あはは」
自分でもだいぶ乾いてるなぁって思うほどの苦笑をした。
「・・・君のことはコイツから色々と聞いていた。
確かに可愛らしい顔をしているな。」
──この人もそういうこと言う系なのか。
小っ恥ずかしいからやめて欲しいんだけど・・・
「・・・失礼、私はエリナ・ブロン。コイツと同じ騎士をしている。
以後宜しく」
「・・・カナエ・クリスタルです、こちらこそよろしくお願いします」
エリナ・ブロン何処かで聞いたような気がしなくも・・・
う〜んと悩んでる時に広場ににて、何やら騒がしくなっていた。
悲鳴が飛び交う中、中央では半壊していた噴水に1人の男がたっていた。
「・・・また魔族か!みんな逃げるんだ!カナエも逃げるんだよ!いいね?」
「・・・っち!大人しく昼も食べれないとは困ったものだ!」
2人は剣を握り魔族がいる方へ走り出した。
そして俺はその場から離れ、準備をしてまた戻るのだった。
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