第3話 伝え忘れ
んー!朝…12時…昼!?昼まで寝てたの!?
別にいいか学校はまだ休みだし。
寝るの好きだからね、もっと寝ててもいいんだよな。
「ラル?起きてる?」
ママ!?ママ学園の仕事は?
「起きてるよ!学園の仕事は大丈夫なの?」
「朝は私で昼からは従者様が仕事だからね。
昼ご飯出来たから顔とか洗いなよ」
「分かった!ありがとう」
じゃあ学園が始まるまではママが昼飯作ってくれるのか。
ママが仕事の時は俺が作ってたからな…めんどくさいんだよな。
「お!ラル起きたんだな」
「パパ!?仕事は?ずる休み?」
「なんでだよ!」
「騎士団長じゃん!」
「騎士団長でも休みぐらいあるわ!
無かったら倒れるわ!」
「それでどうなの?」
「何が?」
「魔肉の拠点掴めたの?」
「メンバーは分かってるんだけどな。
拠点は掴めていないよ。
ラルのせいで」
「なんでだよ!」
「魔肉にとってお前は怖がられているんだぞ?
全属性を使える魔剣士。
そして、正体も分かっていかい状況だ。
下手に動いたらばれるだけだぞ?」
「ああそうか。
そういやカラは?」
「分からん。
多分出掛けてるんじゃないか?それか遊びに行ってるか。
じゃあ先に行ってるな」
「はーい」
「ラル来たわね。
それじゃあ。
いただきます」
「いただきます」
「いただきます」
「ラル」
「なに?」
「精霊達と会ってるの?」
「スラとは毎日いるよ。
他の精霊とはそんなに会えてないかな。
力を神達に渡しているからね」
<精霊
魔剣士には自分が使える属性の精霊がいる。
精霊には色んな種類の精霊がいる。
動物だったり魔物だったり。
簡単に言えば生物だ。
魔物の精霊は人間に被害を与えない。
1属性も使えない人も無属性の精霊がいる。
無属性の精霊だから、魔法を使ったりしないが。
生活の手伝いなどしてくれる>
「ママ達はどうするの?」
「どうするって?」
「精霊達と遊んだら?」
「そうね。
庭が無駄に大きいからね、久しぶりに精霊達と遊ぼうかな」
「俺は騎士団長の立場だからな。
仕事の休憩があんまり取れてないし、精霊達と休んだり遊ぼうかな」
「ラルはどうするの?」
「んー。
スラと日向ぼっこでもしていようかな」
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさまでした」
「ママ皿洗いしておくよ」
「ありがとう。
でも大丈夫よ?」
「久しぶりに精霊達と遊ぶんでしょ?
それなら長い時間遊んであげなよ!」
「ラルありがとう」
「感謝しなくていいよ!
てか…もうパパいないじゃん」
「本当だ…マズリったら。
それじゃあ私も行ってくるわね」
「行ってらっしゃい」
じゃあ皿洗い終わらしますかね!
<皿洗いが終わり>
ふー。
終わったー!スラと日向ぼっこするぞー!
スラが遊びたかったら遊ぶんだけどね!
パパとママ精霊達と遊んでるな。
「スラ召喚」
(ラルどうしたスラ?
昼に呼び出してそれも外スラ)
(昼は寝る時に呼んでるだろ?外は珍しいけど。
親が久しぶりに精霊達と遊んでるから、スラはどうしたいかなって)
(なるほどスラ!
皆に嫉妬されるスラ)
(じゃあ嫌か?)
(嫌じゃないスラ!
それに嫉妬なんて慣れてるスラ!)
(慣れていいものなのか?
それじゃあスラはどうしたい?)
(ラルと一緒だから同時に言うスラ!)
(分かった。
せーの!)
(日向ぼっこ!)
(日向ぼっこスラ!)
(じゃあ日向ぼっこしていようか)
(スラ!)
<昼が終わり夜の19時>
(んー!)
(スラー!)
(スラおはよう)
(ラルおはよう)
(夜まで寝てたみたいだね)
(そうだね。
家に戻ろうスラ!)
(それもそうだな)
「ママおはよう」
「ラルどうしよう!」
「どうしたの?ママ」
「カラが戻ってこないの!」
「え!?」
(え…ちょっと待って!どういう事?
ラルがまだ戻ってきていない?
どうしようどうしようどうしようどうしよう)
(ラル落ち着くスラ!
追跡機カラに着けてなかった?)
(あ…そうじゃん!スラありがとう!)
(えへへ)
「パパはどうしたの?」
「探しているわよ。
私はカラが帰ってくるかもだから待ってるの」
「じゃあカラの所に行ってくるね!」
「え!?カラの場所分かるの?」
「追跡機着けてるからね!カラがいる所まで行ってくるよ!」
「そうなのね…行ってらっしゃい」
「行ってきます!」
ラル…ストーカーがやってそうな事してるじゃない!
家族以外にしたら捕まるわよ!
あれ?家族でも捕まるっけ?
まあ…ラルに追跡機付けられてるわよ!ってカラに言っても喜びそう。
お兄ちゃんに観られてる!お兄ちゃんに包まれてるって事だよね!って絶対言う!
ラル…カラがヤンデレになっちゃうかも何だから変な事しないで!お願い!
(えーとカラの居場所は…ケイラン家か。
遊びに行ってるだけかな?まあ向かいに行くか。
泊まるならそれをママとパパに伝えないといけないし)
(じゃあ召喚解除するね)
(了解スラ!)
「スラ召喚解除」
よし!向かいますかね
ケイラン家に着いたしピンポンしますかね。
押したし後は待つだけだけど…
ケイリンさん来てほしいな。
お!ケイリンさん来た!あれ?なんで走ってるの?
「ラル様!どうしてこちらに?何かありましたか?」
<ケイラン·ケイリン
ガリンシ国で3番目に最強の魔剣士。
だが、ラルが魔剣を使えれば、ケイリンはガリンシ国で4番目になる>
「様付けは辞めてくださいと沢山言ってますよね?
要件なんですが、カラは居ますか?」
「カラ君ですか?
家には来てないですよ?」
「なら家に入っていいですかね?」
「それはなぜですか?」
「カラに着けていた追跡機の反応がケイラン家にありまして」
「分かりました。
それならば入って貰って構いません」
「ありがとうございます。
それじゃあ魔力探知使いますね」
「分かりました」
家には魔力結界がはられているからな、門を通らないと魔力結界が使えない。
「魔力探知」
「娘さんの部屋にいますね」
「カラ君とそういう関係?」
「昔告白されたみたいですよ。
まあふったみたいですけど」
「そんな…初めて知ったよ?俺父親だぞ?
てか…ふられたのに遊んでるんだな」
「友達として遊んでるみたいですよ」
「そうなんだな」
「カラが遊びに来てるの知ってたんですか?」
「実はな…今さっき帰ってきたばっかりなんだよ」
「お疲れなのにすいません」
「全然大丈夫だよ。
じゃあ部屋に向かいましょうか」
「マルミちょっといいか?」
「今開けるから待って」
<ケイラン·マルミ
ケイリンの娘
昔カラにふられたが、友達として一緒に遊んでいる仲。
まだカラの事を好きと思っている>
「ラルじゃん!どうしたの?」
「ちょっとカラに用事があって」
「お兄ちゃん?なんでいるの?」
「遊びに行く事伝え忘れてないか?」
「え?リビングに紙置いたよ?」
「マジで?」
「マジで」
「じゃあいつ帰ってくるの?ママとパパに伝えとくから」
「今から帰るよ?」
「そうなん?」
「そうだよ」
「ケイリンさんすみませんでした」
「なんで謝るんだい?」
「大切な休憩時間を潰してしまったので」
「全然大丈夫だよ!」
「マルミバイバイ」
「カラバイバイ」
「ラルのバイバイ」
「バイバイ」
<ケイラン家を出て自分の家に帰宅中>
「お兄ちゃん」
「ん?どうした?」
「なんで僕の場所分かったの?」
「追跡機着けてるからな!だから居る場所分かるんだよ」
「そうなんだ」
お兄ちゃんに観られてる!お兄ちゃんに包まれてるって事だよね!
お兄ちゃん僕の事好きだよね?好き以外になにがあるの?
お兄ちゃん!あー!好き好き好き好き好き!
<家に着いた2人。
2人が観た景色が…>
「だずげでー!ラルー!カラー!」
「パパなんで吊るされてるの?」
<そこには木に吊るされているマズリの姿があった>
「それはね、カラが書いた紙を捨てたからよ」
「なんで父さんが捨てたの?」
「私とラルも見たと思ったらしいよ」
「じゃあなんでカラの場所教えてくれなかったの?」
「忘れてたんだって」
「パパマジかよ…」
「父さんマジかよ…」
「夜飯の準備終わったから手を洗ってきてね」
「はーい!」
「はーい!」
「え?俺は?」
「次からは気を付けるのよ?」
「気を付ける!」
「今から外してあげるからちょっと待っててね」
「終わり。
じゃあ手を洗ってきてね」
「はーい!」
なんか子供3人いるみたいだわ
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