第3話 幼児期から鍛えれば最強になれると思って。
そういえば4ヶ月で得た知識を省いてしまっていたので思い出していこう。
まず、最初に教えられたのは種族についてだ。この世界には人間以外の人語を解する種族が4種いる。長寿でものづくりに長けたエルフ、高い身体能力と種族が多い獣人、最も文明レベルが高く、海底で暮らす魚人、膨大な魔力と強靭な肉体を持ち、世界の敵と呼ばれる魔族だ。僕が主人公ならいずれ魔族と戦い、魔王を倒す冒険をしたりするのだろう。やはり男子はいくつになっても強さに憧れるものだとしみじみ思う。次に教えられたのは魔法の存在、魔法を発動するスキルと魔力さえあればイメージできることは大体可能らしい。ラノベ好きの僕が無双する日はそう遠くないのかもしれない。そして、スキルと職業の話。スキルは簡単に言うと感覚を記憶して簡単に再現するためのものらしい。スキルがなくても感覚さえ掴んでいれば同じ動きや結果が出るのでそこまで気にする必要はないらしい。しかし、中にはスキルがないと発動すらできないものもあるので注意が必要だと言っていた。職業はゲームなどでよくみるアレで職業によっては適性のあるスキルが無条件で習得できたり、使用できないアイテムが出てきたりするらしい。理論上、無職で全スキルを感覚だけで再現することは可能らしいがおすすめはしないと言われた。理由は職業によって身分を保証されたり、就職先が決まるからだそうだ。リアルな話だよな…リアルだけどさ。それに上級職や勇者などの特別な職業にだけ習得できる強力なスキルがあるので殆どの人は上級職を目指すらしい。ちなみに無職でスキルを感覚だけで再現してる人がいるのかと聞いてみたら、「魔族は大体そうよ。」と教えてくれた。魔族チートすぎだろ。僕が4ヶ月で得た異世界の知識はこの程度だ。え、4ヶ月にしては少なすぎるって?他は言語の習得だけで精一杯だったんだよ。とりあえず、今後の方針は幼少期から魔法や武術の鍛錬をして最強を目指すことだな。なんだかんだこれが1番長生きできそうだ。
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