第5話「子は親の鏡やねん」
●お悩みの内容
名前:高野美智
性別:女性
年齢:17歳
出身国:日本
職業:高校生
ちょっと聞いてよ、トラおばあちゃん!
あたし双子の妹がいるんだけど、お母さんってばいっつもあたしばっかり怒るの!
それも「あんたお姉ちゃんなんだからしっかりしなさい!」って! おかしくない!? 双子なんて生まれた時にほんの数十秒の差しかないのに、あたしばっかり「お姉ちゃんだから」「お姉ちゃんだから」って言われるのおかしくない!?
ねえ、トラおばあちゃん、お母さんにしっかり言ってやって! お願い!
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●トラばあちゃんより
せやな、美智ちゃん、お母さんに怒られてしまうのは辛いことやな。でもなあ、トラおばあちゃんの経験から言うと、お母さんが怒っている本当の理由はおそらく違うと思うで。
あんたが双子のお姉ちゃんやから、お母さんはあんたに期待してるんや。あんたがしっかりしてるから、あんたには頼ってしまってるところもあるんやと思う。でも、妹ちゃんがちょっとおとなしくて、あんまり怒られることがないから、結局あんたにだけ厳しく言う傾向があるかもしらんね。
でもなあ、怒られたら怒られたで、やっぱ腹が立つわな。そんな時は、もうストレートに「なんであたしばっかり怒るねん!」って言うたればええんや。そうしたらお母さん、判ってくれるかもしれへん。それでもやっぱり辛い時は、お母さんに優しく話しかけるんや。もしかしたら、お母さんもあんたに過剰に期待しすぎてたかもしれへんし、とにかくあんたがもっと楽に過ごせるように、お母さんと一緒に考えてみることも大切や。
あとなあ、トラおばあちゃんが若い頃に聞いた言葉があるんや。「子は親の鏡」という言葉や。つまり、親は自分の子どもに自分の理想を託して、子どもがそれに応えると、誇らしく思うんや。でも、時にはその理想が子どもに届かなくて、親ががっかりしてしまうこともあるんや。あと子供にとっては親の理想が負担でしかないこともある。でもなあ、それでも親はずっと子どもを愛し続けてるんや。美智ちゃんも、心の底ではお母さんのこと愛してるやろ? そんなことを思いながら、もう一回お母さんと向き合ってみるんや。
とにかくなあ、あんたが辛い思いをしているのはイヤやろうけど、必ずしもお母さんが悪いわけではないんや。あんたもお母さんも、お互いを理解し合って、一緒に幸せになるんやで。トラばあちゃんはいつでもあんたを応援してるで!
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