第37話 幼馴染みは魔女 ! ③
【魔魅side】
アルバイトを募集しているのに集まらない。
近所のレストランは、アルバイトの時給を2000円にして、ようやく集まったと
時給 2000円なんて、お好み焼き屋で出せるワケないわよ !
情報収集にはありがたいのだけど、わたしの情報もアチラコチラで話しているんだろうな。
助さんを狙っていることが、バレたら大変な事に成りそうだから、絶対に秘密にしないと !
ガラ ガラ ガラ ガラ ガラ !
「マミちゃん、手伝いにきたよ ! 」
たっ 助かった !
同じ独身をしている親戚たちが来てくれた。
「アッコちゃん、メグちゃん、モモちゃん、ありがとう !」
夕方から数時間だけのアルバイトだけど助かるわ。
こんなに忙しいと、助さんに会いに行く時間が無いから定休日を助さんが勤める『ネコ屋』と同じ水曜日と木曜日に変えたから、休みの日に勝負よ!
「サリーちゃんは、どうしとも都合がつかないから別の日に手伝いに行くと言っていたよ、マミちゃん 」
サリーちゃんは、 クォーターで外国人の血のせいか日本人離れした美人さんで、旦那様とラブラブでうらやましいのよね。
神奈川サリー かぁ~、わたしも福岡田魔魅に成るのかなぁ~。
♟♞♝♜♛♚妄想・開始♙♘♗♖♕♔
「助さ~ん、ブタたま、イカたま、ミックスが二つずつ。
焼きそば
「あいよぉー ! 豆腐サラダと焼きおにぎりが上がったから、よろしく ! 」
わたしと助さんのコンビは最強よ !
連日、大忙しくても腕の良い板前だった助さんと《《看板娘…》のわたしが居れば大丈夫。
アルコールやソフトドリンクも飛ぶように売れていくから、わたしらはウハウハよ。
やっぱり、飲み物が売れると客単価が跳ね上がるからね。
ガラ ガラ ガラ ガラ ガラ !
「ただいまぁー、お腹ペコペコだよぉ~ !
お父さん、お母さん、何か食べさせてよぉ ! 」
わたしと助さんの間に出来た愛娘の
「ナナミねぇ、お母さん。
お父さんの作るお好み焼きが、
あっ、もちろん、お父さんもお母さんも大好きだからね 」
親子三人、わたし達は幸せ
♟♞♝♜♛♚
【メグside】
「ウッヘッヘッヘ……」
また、マミちゃんが妄想世界に旅立ったみたい。
どうせ、ろくでもない妄想でもしているのだろう。
「ほっといていいの、メグ」
アッコが心配そうに聞いてくる。
「高校を卒業してからは、普通だったんだけどなぁ~。
トシオ君が、もう少ししっかりしていたなら、こんなに
今は、お客がひけているから、ほっといてわたし達は、お茶をしましょう 」
マミちゃんが妄想の世界から戻ってくるまで、わたし達は休憩をかねてティータイムを楽しんだ。
♟♞♝♜♛♚
【魔魅side】
ウグゥ、久し振りに妄想してしまい、親戚たちに
わたしのクールビューティーなイメージが誤解されてしまったわ。
ガラ ガラ ガラ ガラ ガラ !
「スミマセ~ン、まだ準備中なので…………師匠 ! 」
店に入って来たのは、わたし達の魔女の師匠である
気のせいか、師匠たちの機嫌が悪い。
「アノ~、師匠さま達は、何で機嫌が悪いんですか ? 」
恐いもの知らずのメグが聞いてしまった。
「よくぞ聞いてくれた !
サリーの奴が師匠を出し抜いて結婚してしまったから、わたし達は
「 焦っていたとは云え、四股よ、四股 !
男を手玉に取るつもりが、わたしが手玉に取られていたのよ !
ええ~い、腹がたつわね ! 」
「それで復讐するつもりで探したのだけど、見付からないのよ !
わたし達の探索魔法にも引っ掛から無いのよ、信じられないわ !
煙のように消えてしまったの、誠さん 」
あの三人を手玉に取るなんて、どんなプレイボーイだろうか。
恐いもの知らず過ぎるわ !
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