こっくりさん事件⑤
「友永ベーカリーで一番美味しいと思うのはミルクパンかな。」
「分かる!私はそれに餡子入ってるのが美味しいと思う!」
「私はメロンパンです!」
「「それも美味しい!!」」
パン談義はまだ続いていた。
「いろは、優、らいら。隼ちゃん送るね。ついでに案内しとくから。」
「よろしく!後でおすすめのやつ、らいらのスマホで送るから!」
*
*
*
「それにしても狐竜先輩ってコスプレ趣味あったんですね。」
「え?」
「どうしたんですか?」
「もしかして気づいてなかったの?」
「なんの話ですか?それにしても精巧な作りしてるやつでしたね。」
「これはいろはの早とちりか。」
「どういう意味ですか?」
「もう着いた。中で話すよ。今回はおごるから。」
「いや、払います。そんな先輩の手をわずわらすことなんて。」
「大丈夫。割引券たくさん持ってるから。」
カランカラン
「咲さん、ゆず!来たよー!」
「咲さん今いないよ。」
「えっそうなの!?」
「うん、出かけてる。で、後輩の子?」
「バレちゃったっていうかバレてないていうか。」
「どういうこと?」
「隼ちゃん、いろははコスプレ趣味はないけどいや、あれも一種のコスプレ趣味か。あるけど、あれ作り物じゃないよ。」
内心やっぱりそういう趣味あったのかと思う隼だったが
「はい?」
作り物じゃなかったらなんというのか。そう思わずにはいられなかった。
「いろはは妖狐、狐の妖なんだよ。」
「...」
「気づいてなかったの!?」
ゆずは驚く。気づいてるものだと思っていたからである。
「いや、嘘言わないでくださいよ。現代にそんなものいるわけないじゃないですか。」
「いるんだって!一応私も半妖だし。」
「先輩、冗談にも程がありますよ。」
「...ねえ、ゆず。どう説得したらいい?」
「私に言われても...」
後輩の説得をどうするか悩む二人だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます