こっくりさん事件④
話は①冒頭に戻る。
「えっ狐竜先輩?なんでコスプレしてるんですか?」
隼は問いかける。
「あれ?裏口から来てますね、いろはさん。」
雰囲気が誰かに似てる女子高校生がいう。
「いろはさん?」
「なぁー!なんでらいら誤魔化してくれないの!!顔似たそっくりさんででも通してよ!」
半分泣きかけで狐竜いろはが言った。
「鳥羽、もう秘密を知ったからにはただでは返さないよ。どっちがいい?記憶を消して普通に生活するか、いろんなことに巻き込まれながらここで働くか。」
「見事な悪役づらですね。」
「うっさい! 気にしてるのに...」
「まあまあ落ち着いて、いろ。」
こちらの女の子も狐耳である。
ガラガラ
「ゆう?もう来た?」
さっき会った鷹飛ゆのんが入ってきた。
「えっ?」
「え?なんでここに鷹飛先輩が?」
「ゆのん!なんでちゃんと道案内してくれなかったの!」
いろははゆのんにキレた。
「知らないよ!まさか、らいらみたいな方向音痴だと思わないじゃん!」
「いや、崖から落ちただけなんですが...」
隼がそう言った瞬間場の空気が凍りついた。
「え?大丈夫なの?」
「落ち葉がクッションになってくれたみたいなんで。」
「あとでむさもも隊に感謝しないと。」
「え?」
「あっ、こっちの話。で、どっちにする?」
「あのー、記憶を消すって具体的に何を?」
「知りたい?」
「は、はい。」
「殴る。」
「へ?」
「記憶を消す便利な術や道具あるわけないじゃん。だから物理的に消す。」
「働きます!これからよろしくお願いします!!!」
隼の判断は早かった。
「一応、学校にはアルバイトするって報告しといてね。」
もう一人の狐耳の女子が言う。
「えーと、あなたは?」
「ぼく?優だよ。よろしくね。」
隼はフレンドリーな人だなと思っていた。
「山の麓に友永ベーカリーっていうパン屋あるからそこで登録しといて。」
いろはがそう言った。
「あそこのパンおいしいから。売れ残りもらえるよ。」
なぜかそこからは友永ベーカリーのオススメのパンの話へと移行していくのだった。
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