第4話
あ…
え?
柱がぴしった。
一番近くの柱が。
お…
おぉ。
揺れ…
揺れてる。
スマホポケットねじ込んで
腰落として踏ん張って構える。
きょろっとして…
いたっ。
彼女は座ってる。
大丈夫だ多分一先ず。
なんか分かんない。
揺れてたから一緒揺れた。
多分それ。
なんか
歩いてって…
大丈夫?
とか
声かけてた。
一つに束ねられた髪を上から眺める。
上見上げた目が少し動揺してて、
首を動かす。
「揺れてましたね。」
瞳が僕を捉えてて。
「揺れてましたね。」
同じ言葉を繰り返す。
地面が地球が
僕を後押しする。
名前訊いてみてもいいのかなと
思うけど。
地震だから名前を訊いてもいいだなんて
凄い論理の飛躍。
何にも云えないんだけど
何にも云えない僕に
何にも云えない君が
何にも云えないまま。
ええいっ
言ってしまえ!
一緒に揺れよう!
同じ星の上で生きてる。
一緒に揺れてよ。
一緒ならって言って欲しい。
今日の僕の気になる子 食連星 @kakumi
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