第8話 富裕層学校へ

北条さんと一緒に朝食を食べる


半分のトーストとベーコンとスクランブルエッグ、少量のサラダがテーブルに置かれている


俺の好みを完全に把握している

偶然か?いやこの家に関してはそれはなさそうだな…

そういえばもう朝の7時だけど、ここから俺の学校に行くのは結構不便じゃないか?

ベーコンをフォークで刺した時、北条さんに聞いてみることにした


「北条さんちょっと質問いい?」


「ご主人様、私に何か聞かれるときにそのような確認は必要ありません。いつでもお好きな時にご質問くださいませ」


ニコッと朝から可愛い笑顔を見せてそう言ってくれた


「では遠慮なく」


俺は前いた高校へ行くにはここからではかなり不便だと聞いた

しかし北条さんは首を横に振って答えた


「いいえ、ご主人様は今日から私立武蔵原学園に編入なさいます。そのような心配はいりません」


ええ!?


編入!?もう友人のユウマには会えないのかァ!?

サッカー話ができないじゃないかァ!


こんな朝っぱらから衝撃の事実を言われたが

まぁさすがにそうかと感情を抑え込んで自分を冷静にした

まぁ永遠に会えないわけじゃないが、やっぱり学校は友達と会うためにあったから離れるのはさみしいな


朝食を食べ終え髪と服を整え、歯を磨く


家の外ではすでにリムジンが待っており、北条さんもいつもの執事の服装ではなく、高校の制服に着替えている


か、かわいい!


「さぁご主人様。参りましょうか」


レッドカーペットからリムジンへ移る

通学路を車で向かうなんて人生初めてだ

飲むヨーグルトが後部座席のカクテルキャビネットをよく見ると森永乳業のピクニック(ヨーグルト味)が置いてある

メチャクチャ飲みたいが今は我慢だ。お昼の楽しみにしよう


ゆっくりと景色が森から街に変わっていく

ドア越しに見えたそれが俺のこれから通う学校、武藏原学園だ


「でっっっっっっっっっか」


最初の印象はまさにその通りだった

どう見ても広すぎる敷地に、野球場、サッカーコート、テニスコート、体育館(複数)etc....

さすがにボンボン学校だけあって凄い設備だ

特にサッカー部が強そう(小並感)

リムジンはすぐに正門まで着き、早速降りて豪華な門をくぐる


「あの方…山宮家の御曹司様では?」

「おお!本当だ!お孫様だ」

「やだ…かっこいい~」


ここでもそんなこと言われるのか、やっぱり人生って容姿だわ

それにしても武藏原学園、凄い警備の数だ

廊下一つに必ず警備員がいる。金持ちの子供が通っているのだから当然か

校舎の中に監視カメラがある学校なんて初めて見たし、すげえぜ


「ここがご主人様のくらすになります」


北条さんが案内してくれたのは2-Aだ


いきますか

教室のドアを開け新しいクラスに足を踏み込んだ

NEW学園生活の始まりだァ!







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