お願いだから
「なぁ、
学校に来て
「・・・やっぱりな、」
「どうして秋松君が
「・・・そいつが俺に脅してきたから」
「脅し?筒夏さんはそんなことしないと思ういます。」
「あ?」
「筒夏さんは私の家族です。私の家族を酷く言うのなら容赦しません。」
「自分じゃなにも出来ないお前になにができるんだ?」
「出来ます。私は、私はこれでもおと・・・
「志綾!なんで先に行くんだよ。」
「!
志綾は荼泉を見る、荼泉を見る目は悲しそうで辛そうで泣きたそうで
「秋松・・・なにをやってる?俺、自己紹介の時言ったよな?俺と
「はあ?知らねえし。それよりも桜川の話をしているんだ、おまえ言っとけ桜川に『お前の学校に俺を脅したと伝えても良いんだな』と。それだけ」
秋松は教室に入ろうとしたでもその瞬間「待って」と秋松の手を志綾が掴んだ。
「なんだよお前、」
「私は筒夏さんに言いません。筒夏さんが貴方に脅しをしたのなら貴方が何か筒夏さんを怒らせた。私はそう解釈します。貴方から言ってください。きっとこの会話も聴いていると思うので、そうですよね筒夏さん。」
「もう、志綾様。私のことは筒夏と呼び捨てで呼んで下さっても良いのに・・」
「私はさん付けの方が筒夏さんに合っていますよ。」
「可愛いから許します。それで・・・君は私に何かようかな?」
「だから、『お前の学校に俺にしたことを言ってやる』と言ってるんだ。」
「・・・アハハ。お前、面白いな、良いよ。言ってもお前ごときが高校教師に響くわけがない。それに私は別に学校に通わなくても良い。・・・でも、志綾様、志綾様のご両親が捨て子の私にも教育を施してくれた。それを無駄にはしたくない。でもこれで志綾様をお守りできるなら・・・」
筒夏は志綾の頭を優しく撫でながら言う。少しだけ周りの視線が痛い。
「・・・チッ」
秋松は何も言わずに手を払って教室の中に入って行った。
「志綾様。よく私がいると分かりましたね。」
「筒夏さん。学校は?」
「今は志綾様の方が大事です。」
「いい、いいの。私は学校行って、行ってほしい。お願いだから」
珍しく敬語が取れていた。
志綾が敬語を取るのは無意識のうち、本当に心から思っている言葉は敬語が外れてしまう。
「志綾様。ですが・・・」
「お願い、筒夏さんは学校に・・・
「志綾様!」「志綾!」
志綾は倒れてしまった。一発のところで荼泉が支えた。
周りにいた生徒も養護教諭を呼びに行ってくれた人がいた。だが筒夏が志綾を抱き上げた。「先生待っていたら遅い、荼泉様。行きますか?」
「行くよ。」
二人は駆け足で保健室まで行った。
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