異世界へ。

ニュートランス

死んだら転生

退屈である。

僕は学校の登下校中、ふとそう思った。

毎日同じ事の繰り返しでつまらない。

日本の外では様々な人が土地や食べ物を巡って争っているのに、僕の周りで最近起きた争いといえばロリ巨乳は許されるべきか許されないべきかを小一時間友達と議論したくらいである。

信号待ちをしている時、ふと昨日見た異世界小説の一場面を思い出す。

主人公がひょんなことから交通事故に遭い、そこからなんでもありの異世界ファンタジー世界に転生するるというもの。

今このひっきりなしに目の前を通っていく車の中に飛び込めば僕も転生して、この退屈な日常に肥料を撒くことができるのではないだろうか。

思い立ったら吉日、僕は一つ覚悟を決める。

高校3年生の春。受験を控える中、思い立ったら行動の精神で生きてきた人生だ。今飛び込まずしてどうする。

僕は少し助走をつけて、思いっきり車の中に飛び込んだ。



〜完〜

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異世界へ。 ニュートランス @daich237

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