第5話
〈今いるこの世、もうそれ自体が、お前たちにとっては異世界だったのだ〉
ふたりの存在はそのままに、それぞれの今までの人生と振る舞いが周囲を高速で流れ出し、ゆがみはじめる。そして。
〈おまえたちが住んでいた家と家族と環境は〉
翼をなくし。
髪は金から黒へ。
白い肌は、やや山吹から、だんだんと、チョコレート色まで落ち着き。
恨みの声で、聞こえ出す。
〈わたしのこと覚えてる?〉
ふたりはさけんだ。
天使は、幼稚園で、幼稚園児だったころ。
ふたりが砂場の砂をかけて白くなれといじめた子だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます