第9話 異常事態(2)
マーヤは不気味な音の大本へ探検に行きたそうに見ています。
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飛竜の子を巣別れさせ、メスのヴィーとオスのジトを魔女学園の飛竜舎へと移動させた。
今後、飛竜の子のお世話も魔女学園の授業の一つに組み込まれる予定です。
飛竜が騒ぐ原因の一つだった、地面下からの音がイガジャ邸でも聞こえる様になった。
夜の食事時に、マーヤが飛竜の子が音を聞いて騒ぐと話した所、イガジャ邸でも問題に成って居る事が分かった。
「使用人が地下の貯蔵庫から不気味な音が響いて来て、気味が悪いと言っているらしい。」
サンクレイドル男爵様がそう言ったのでマーヤも地下からの騒音がイガジャ邸でも起こっている事を知った。
「地下には避難所も在るし、いざと言う時の貯蔵庫や水場などが在るでの、風の通る音とか響くのかもしれん。」
カークレイ爺様も音に付いて懐疑的です。
「バンドル家宰に言って誰かに調べさせるとしよう。」
男爵様が決めたとばかりに、宣言します。
マーヤは魔脈の揺れが原因だろうと思っているので、イガジャ邸から地下室へ降りて行く調査は都合がよかった。
マーヤの空間把握が在れば、地下でも迷う事は無い。
それに、イガジャ邸から広がっている地下空間は早くから把握していたので、一度探検してみたいと思ってもいた。
「マーヤに探検させてほしい、飛竜の騒ぐ原因を知りたいの、男爵様お願い」
マーヤがサンクレイドル様にお願いすると、考え込んだ男爵様が。
「父上、どう思いますか?」
とカークレイ爺様へ判断を投げかけた。
「マーヤだけだとだめじゃな、誰か大人を出来れば領兵の誰か複数名なら許可しても良いと思う。」
カークレイ爺様が条件を付けてきます。
「わかった、マーヤは後4人、魔女か領兵か使用人から選びなさい。」
「ありがとう! 男爵様」
マーヤとしては、ダメ元で頼んでみたのが許可が下りたので単純にうれしかった。
「一人目は儂じゃよ。」
とカークレイ爺様が自選(じせん)してきた。
「父上、無茶ではないですか?」
「なに、若いもんにはまだまだ負けんよ、館の事は地下も含めて儂が一番良く知っとるからの。」
マーヤとしては、カークレイ爺様が参加してくれるなら言う事はありません、案内兼最強の護衛です。
「カー爺様、お願いします、お爺様がいてくれると安心できます」
「うんうん、そうじゃろそうじゃろ。」
ご機嫌なカークレイ爺様です。
「一人はポリィーに参加してくれるか頼んでみる、後2人? 誰にしようかな?」
今、ポリィーは竜騎士学園と魔女学園の専属魔女としてカカリ村から出ないし、昼7前(午前中)は魔女学園の補講の教師をやってる。
彼女なら比較的、時間を取りやすいだろう。
しばらく考えていたカークレイ爺様が残りの2名も思いついた様だ。
「アントニーとダルトシュが今竜騎士学園に戻って来とるから二人に頼もう、どちらもしばらくは時間が取れるはずじゃ。」
アントニー様はダンガー隊長の次男でダンケル城塞に竜騎士として行ってると思ってた、帰ってたのね。
もう一人のダルトシュ様の方はバンドル家宰のお孫さんで王都で竜騎士としてアリス姉が乗って来る飛竜のお世話をしている。
神聖同盟との戦争も母のラーファがル・ボネン国へ出国し、オウミ国からいなくなった事で休戦状態と成って居る。
マーヤがラーファから聞いた話では、ロマナム国との間で停戦条約が成立する事が決まったらしい。
それに従って、オウミ国はル・ボネン国とのロマナム国との戦争での協力を終了した。
今はル・ボネン国と神聖同盟の戦争が激化しているそうだ。
勿論原因はラーファがル・ボネン国の国内で行方不明に成って居るからだそうです。
神域を使って逃げてきたラーファによると、ル・ボネン国は首輪をラーファに嵌めようとしたらしい。
元々オウミ国を出国した事を神聖同盟に確信させるためにル・ボネン国へ出国しただけです。
それをル・ボネン国に付いて早々に襲うなんてさすがネーコネン一族です。
ラーファは神域へ逃げ込んだ時、首輪を神域に持ち込めるように神域を守る結界に許可をして持ち込んだ。
これで、残る首輪はオウミ国の首輪とダキエ国に残る2個の3個となった。
ラーファは密かにカカリ村からワイバーンのピースィで王都へ帰って行った。
停戦条約が成立すれば、オウミ国はしばらくは戦争が無くなるだろう。
オウミ国としては、ロマナム国との戦争でダンケル城塞迄占領出来たまま停戦出来たので、大いに満足しているのだとか。
アントニー様やダルトシュ様がカカリ村へ帰って来たのも、そう言った出来事の影響だと思います。
ポリィーに確認する事以外は、カークレイ爺様が決めてしまわれたけど、マーヤとしては納得する人選に成ったと思う。
「カー爺様、人は今の人達で考えるとして、準備と出発をいつにするの?」
「そうじゃのう、今日明日とはいかんじゃろう、明後日の昼7後(午後)から2刻位を探索に充てる事にしよう。」
「なに、地下の避難所を見回るだけじゃ、1刻在れば良かろうが念のため倍の時間を予定しとけば大丈夫じゃろう。」
カークレイ爺様の参加で人選から予定や準備まで全ておまかせしてしまえます。
マーヤとしては、ポリィーを確保するために動けば良いだけです。
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戦争は終わるようです、ル・ボネン国は大変ですが、自業自得に成るのでしょう。
マーヤと4人の仲間は、イガジャ邸の地下室の探検に出ます。
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