第9話 むりだな

性欲と煩悩が支配するド淫乱ドスケベ学園。


今日も登校してきた。


登下校を手取り足取りナーニャと数回やったのでさすがに一人で来れるようになった。


お母さん曰く今の俺はドスケベオーラがプンプンに全身の穴から垂れ流れてるらしいし、そうなったらナーニャと登校するのも危険だ。


そして。

チラッ。


俺は廊下を歩きながら女子たちをチラ見してた。


「あれがベニスくん?すごいイカくさ〜い♡」

「見て、あの童貞ち〇ぽ。噛み砕いて飲み干したくなっちゃう♡」

「我慢しなさい!童貞ちんぽこ丸はみんなのものなんだから!」


女子が俺を見る視線が明らかに変わってた。

初めて目が覚めた時、つまり俺があの訳の分からない夢を見てそれから覚めた時とは明らかに反応が違ってる。


「先輩っ!」


そのとき、たったったっと前から女子生徒が走ってきた。


「はぁ……はぁ……」


走ってきたからか息が荒い。


「どうした?大丈夫?」


俺は顔を覗きながら聞いてみる。


すごい顔が赤くなってる。


「熱?保健室行こっか」

「は、はひぃ……」


どうしたんだろう。

ほんとに


そのときだった。


ダダダダダダ!!!!

今まで遠巻きに俺を見ているだけだった女子生徒が俺たちに向かって走ってくる。


(や、やばいやばい!)


俺は女の子の手を掴んで保健室に向かって走っていった。


(おいおい、病人がいるんだからさ!マジで勘弁してくれ!)


「はぁ……はぁ……」


チラッ。

やばい。

女の子は病人だもんな……このままだと保健室まで逃げれないわ。


「ごめん。いったん隠れよう」


俺は角を曲がって視線が切れたところで男子トイレに入っていった。


「どこいったの?!手分けして探すのよ!」


トイレの外からそんなことが聞こえてきた。


「なんなんだよ……ほんと」


トイレの扉に近付いて外の様子を伺っていると、そのとき。


「?!」


モミモミ。

俺の股間を揉んでる奴がいる……ってか揉めるやつなんて1人しかいないんだけど。


「え、えへへへ……こ、これが童貞ちんぽこ丸先生ですか……」


ふへへへ……不気味に笑いながら俺の股間をモミモミしている。


「な、何してるのさ」


手を離させて振り返ると今度はほっぺたでスリスリしだした。


「くっさいですね〜♡クラーケンのようなニオイがしますよ〜♡」


やばい。


お母さん……俺もうやばそう。


俺の死にそうな顔に気付いたのか女の子が俺の手を引っ張ってきた……ってか。

この顔見覚えがある。


(今気付いたけど……カトレアか……)


昨日助けたばかりの女の子だ。

編入でもしたのか、この学校にいてグイグイ来るな……。


「昨日のイッカーセ戦は凄かったですよ♡ここで私をめちゃくちゃにしてくださいよ♡」


そう言って個室に入って便器の上に座ったカトレア。


(お母さん……1回だけなら大丈夫だよな?な?)


とか思いながら俺はズボンを下げた。

競パンがパンパンに膨らんでやがる。


んで俺は思った。


(だからなんで競パン履いてんだよ俺は)


そんなどうでもいいことを思うと急にパンパンに膨らんでた聖剣も緩やかに萎えていった。


「ふえぇ?!!」


俺の競パンを見て不思議がるカトレアを見て個室のドアを開けて出た。


「一週間後また来てくれよ」


俺の童貞力を維持するのは一週間でいい。

継承式、そこまで耐えれば俺を縛る者はもうなくなる。


「ごめん。カトレア。嫌いじゃないんだ。今はまだ待ってくれ……」


俺はそう言い残してトイレを後にした。


叡智の競パンはまだ使ってない。


しかし


(あと6日だっけ?こんなんで耐えられるのか?俺は!!!)


無理だな!



そう思った俺はあの日以来自分の部屋に引きこもっていた。


俺ちょー有能だわ。


学校に行ってもナーニャが誘惑してくるしカトレアはドスケベだし。


もう無理ってことでガタガタ震えて部屋の中にいたんだけど。


コンコン。


ドアをノックする音でいちいちびっくりするようになっていた。


ビクゥっ!


「坊っちゃま?坊っちゃま?」


な、なんだメイドか。


「なに?」

「坊っちゃまにお客様がいらしてますよ」

「お客様?」


そう聞き返しながら扉を出た。


家の中でも俺の激エロ童貞フェロモンでメイド達が目を向けてきていたけど、さすがメイドだ手を出してこない。


そのことに安心感を覚えながら客人が待っている、という客室に向かった。


ガチャっ。


「ベニスです」


下を向きながら中に入って、そのときに気付いた。


「あら、こんにちは」


この声で絶望した。


俺は顔を上げた。


客室にいたのは


(聖女……エローナ)


原作で一番人気だった、超激エロ聖女がソファに座っていた。


俺だって何度お世話になったか分からないくらいの激エロ巨乳処女ビッチ。


(くそ!残り一日だってのに!ここでラスボスかよ?!)


「まぁ、すごい激エロなニオイがしますね?」


そう言って俺を見てくるエローナ。


「私と激エロバトルがお望みなのでしょうか?」


説明しよう!

激エロバトルとは、己のエロさを競い合う激エロバトルの事なのである!



と原作では訳の分からないナレーションが入ってたのを思い出した。


「激エロバトルだって……」

「あなたのチ〇コは激エロバトルがしたいと申しておりますようなので」


なるほど。

そういうこと言っちゃうんだな。


「ふん。俺と激エロバトルしたいのはお前じゃないのか?」

「あら、私のような高貴な女が激エロバトルに興味がおあり、と?」

「じゃなきゃ、こんな激エロ童貞の家まで来ないだろ?」


原作のベニスはクズで聖女を進んでレイ〇しにいったけど、今の俺は違う。


魔剣継承の日まで童貞レベル100を維持しようとしていた超まじめちゃん。


そんな俺のところにわざわざこいつが来たのだから。


こいつが俺と激エロバトルをしたがってるのはまず間違いないと思われます。


俺は立ったまま続ける。


「いいのかい?エローナ。俺の激エロポイントは300万を超える。その俺に処女ビッチのお前が勝てるのか?」

「私の激エロポイントは450万ですわよ」

「……はったりだ」


そんなことはありえないだろう。

俺だってここまで激エロフェロモンを垂れ流して頑張って溜めたポイント。

それなのにこの女が450万も溜められるわけが……。


そのとき、エローナが俺を手招きした。


「ベニスさん。この窓からチンの塔が見えるでしょう?」


そう言って俺の視線の先にそびえ立つチンの塔を指さすエローナ。

それから


パチン


と指を鳴らす。

すると


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……。


「ば、馬鹿な……チンの塔が崩れた、だと……」

「私の激エロポイントの高さがこれで分かりましたよね?」


確かにそうだ。

激エロポイントは高ければ高いほど戦闘面で有利になるとされてる。


最近では魔力と呼ばれる魔法を使うための力、それも全て激エロポイントの別の姿とされてる。


つまり激エロポイントというのは全てのものの源なのだ。


「激エロポイントは私の勝ち、でよろしいですわね?」


悔しいがどうやらそのようだな。


それで……。


「俺に何の用だくそビッチがぁ……」

「あなたの童貞と私の処女を交換しましょう」


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