第8話 vsイッカーセ2

「くは……くははは、げははは!!そうか!ションベーン家のベニスだな!あぁ!いいぜ面白い!ニンゲンは面白いな!」


ドン!

俺に覇気を飛ばしてきたイッカーセ。

そのままイッカーセは股間に右手を添える。


「お前もそろそろ競パンを脱げ。まさか競パンで戦うつもりか?」


スルっ。

俺の頭はもう既にどうかしてるのだろう。


競パンを脱いで俺もイッカーセに倣った。


「ふふふ、こいつぁとんでもねぇ童貞だな。童貞クサさが抜けてねぇ。勃〇力の高さから考えるにお前が何千年も童帝を守ってきたのは分かるぜ」


もう俺は考えるのをやめた。


そして、こいつに合わせて口を開く。


「ふん。それがどうした。俺の勃〇力はお前の何全倍もある。そんな相手にお前はどうやって勝とうというつもりだ?」

「くかかか……分かんねぇなぁ?お前は勃〇力、維持力、発射力、感度、どれも申し分ねぇ数字だからな」

「諦めるといい。ここで無駄に命を散らすのももったいないだろう?」


俺としてはこのまま温厚に済めばいいと思っていたが。


イッカーセは首を横に振った。


「ビビってんのかよ。俺の魔剣チンペストと殺り合うのが怖ぇってか?目指すは頂上さいきょう君臨するのも同じ。俺とチンペストはこうして最強の座に君臨した」


そして


シュッ!


ビュルルルルル!!!!


イッカーセの股間から白い液体が飛んできたが


「ふん。遅いな」

「なに!側転して避けた、だと?!」


そうしながら俺は


「ファイア!」


シュッ!

ビュルルルルル!!!!!


イッカーセの真似をしてみると俺の股間からも攻撃が出た。

それがイッカーセに当たると。


「うぐおっ!」


ジュワァァァァァァ!!!!!!


「うごぉぉぉぉぉぉおぉ!!!!!!!俺の体がぁぁぁぁぁああ!!!!溶けるうぅぅぅぅぅ!!!!」


ボトッ!


イッカーセの足がその場で溶けて落ちた。


「くそ!なんだ!この溶解力!こんなチ〇コの持ち主がいるなんて聞いてないぞ!!!」

「どうやら勝負あったらしいな」


俺はスっと競パンを吐いた。


ノリでなんとかなったな。


さすがバカゲー。


ノリと勢いでなんとかなるらしい。


「ぐぉおぉぉぉぉ……」


バタリ。


その場に後ろ向けに倒れたイッカーセ。


そうして俺を見ながら口を開いた。


「さすが競パン履きだぜ……ナイスチ〇コだったぜ👍🏻」


俺に親指を立てて賞賛しながらイッカーセは目を閉じた。


「イッカーセ。お前とのバトル、楽しかったよ」


俺はイッカーセの冥福を祈りながら二人に目を向けた。


「うぇぇぇぇぇん!!!!」


俺に泣きついてくるカレリア?という人物。


「助かりました!ベニス様!好きになってしまいました!私を……このカレリアをこの場で抱いてください!!!」


急すぎんか?

そう思いながらカレリアを引き剥がす。


「そういうことはもっと考えて言うことだな」


俺も疲れた。


「はぁ……はぁ……」


さっきのイッカーセとの激闘を終えて疲れていた。


その場に座り込む。


まぁ、正直ここでやりたい気分もあるけど。


(ノリと勢いでなんとかなるっぽいっけど、さっきイッカーセが言ってた童貞うんぬんって話も気になるよな)


これは仮定の話なんだけど俺の勃〇力というのが童貞を守っていることによって高数値を保っている、という話なら無闇に捨てるのは得策ではないと思う。


原作だと主人公にはこのステータスがなかったし、それも考えたら好き勝手やるのはやめた方がいいだろう。


「帰るぞ」


とりあえずここを出ることにした。


そもそもここ敵陣だしな。



カレリアはナーニャの家で様子を見るらしく俺は一人で家に帰ってきたのだが。


「聞きましたか?ベニちゃん」


部屋に戻ろうとしてると母さんが俺に話しかけてきた。


相変わらず母さんには見えないけど。


てか、小学生にしか見えない。


「なんの話?」

「メチャイカセ隊に捕まっていたメスマン帝国のメスマンの女戦士達が解放されたようです」

「へー」


俺がやってきた事だなそれは。


結局あの後全員救い出すことに成功はした。

その度に抱いてくれと頼まれたのはさすがエロゲーって感じだけどもちろん全部お断り。


「お気をつけくださいねベニちゃん」

「なんのはなし?」

「残り6日間。魔剣の継承式までにたくさんの誘惑があると思いますが、見事耐えてください」

「誘惑?」

「エッチしませんか、という誘惑があると思います」


ド直球に言ってきたなぁ?!


ちょうど今日も誘惑されたけど。


「毎回なのです。我がションベーン家に伝わる魔剣継承式、その一週間前になると、ションベーン家の男士の聖剣からドスケベフェロモンが垂れ流れるのです」

「……へぇ」

「それがありとあらゆる生物のメスを魅了するのです。そしてエッチを行うと」

「行うと?」


どうなるんだよ。


「童貞力が下がり魔剣継承に失敗します」


Q.童貞力とは?


マジでこの世界には俺の知らない単語で満ち溢れてる。


「一日目は耐えられたようですね。これから6日間。絶対に誘惑に負けないでください。でないと、魔剣に取り込まれますから」


それより気になることがある。


「なんで俺が童貞って知ってる訳?」

「童貞のニオイがするからです」

「どんなニオイ?」

「そうですね。童貞レベル1だとイカのニオイがするのですが、レベル100だとクラーケンのニオイがします」

「俺のレベル今どれくらい?」

「ざっと70くらいでしょうか。魔剣継承の時くらいには100になるくらいだと思います。そうなれば魔剣継承は成功するでしょう」


つまり残り6日間。

童貞を守れ、ということなのだな。


ここで分かった。

原作のベニスは童貞を守りきれず童貞力が下がったせいで魔剣の闇の力に飲まれたのだと。


「特に一番気をつけるべきは聖女ですね」

「聖女?」


そう言えば、そうだったな。


原作のベニスは聖女を襲ったんだったな。


「あの女は魔性のくそビッチ。巨乳ドスケベ処女ビッチですからお気をつけを」


処女ビッチってなんすか。


「あの子はあなたの子種を狙っているのですね」


スっ。


俺に何かを渡してくるお母さん。


「これをあげます。これはド淫乱ドスケベオーラからあなたを守る競パンです。我がションベーン家に伝わる秘伝のアイテム」

「どういうアイテムなんだ?」

「我がションベーン家の叡智ですよ。ただし使用は一度きりです。もし誰かとエッチの流れになった時、これの存在を思い出して履いてください。そうすればあなたの性欲は瞬時になくなります」


すげぇぜこの競パン!


もっと違うところにその叡智を使えよ!って思うけど。


「では、健闘を祈りますよ。ベニちゃん。6日後。私は元気な魔剣あかちゃんを産むので継承してくださいね」


そう言って歩いていくお母さん。


残されたのは俺とションベーン家に伝わる競パン。


で、ずっと思ってることがあるんだけどさ。


(ほんと、なんで競パンなんだ?)


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